ふるはしかずおの絵本ブログ3

『おやすみ おやすみ』- 詩の心地よいテンポ 

シャーロット・ゾロトウの「おやすみなさい」の絵本です。

      

 

  クマは 

ながい ながい 

 ふゆの あいだ
  くらい すあなで 

 ぐっすり ねむります。
 

  ハト

からだを よせあって、

 ほかほか クウクウ

  ねむります。

 

  サカナは 

 みずくさの なか、
  めを ぱっちり 

くちを ぱっくり 

  あけて ねむります。

 

くりかえしです

ガ、

ウマ,

アザラシ

シラサギ

バッタ、

カメ

イモムシ

クモ,

いぬ、

こねこ

 

 

  こどもたち

 ふとんに すっぽり

くるまって、ぐっすり

 すやすや ねむります。

おやすみ おやすみ、

     よい ゆめを。

     

ウマは立ったまま、アザラシは氷の上で、シラサギは片足で、カメは甲羅にもぐって・・・ねむります。

 

ゾロトウの詩は、動物たちの眠るようすを 洗練された言葉で語ります。子どもを眠りへと誘う、詩のテンポがとても素敵です。おやすみまえにぴったりの絵本です。

 

また、グレイが基調のボブリの絵は、色をおさえて、夜の雰囲気をだしています。表紙につかわている色だけで構成されています。1960年に出版された作品ですが、古びてはいません。クマ、ハト、サカナ、こどもたちのところは、字配りがわかるようにしています。

        ・・・ 

※『おやすみ おやすみ』 シャーロット・ゾロトウ文、ウラジミール・ボブリ、ふしみみさお訳、岩波書店 2014年 2.3歳から  (2023/3/13)

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