ふるはしかずおの絵本ブログ3

『ぼーるがころころ』- 赤ちゃん絵本の条件について

おすすめの赤ちゃん絵本です。

原作を雰囲気をいかして紹介します。

      ・・・

こいぬの ぼーる

だいすきな ぼーる

あれ

ぼーるが ころころ にげてゆく

このあと、

ぼーるは りすさんのところへ

ぞうさんのところへ

つぎは

ぷわぷわ なみの うえ

かばさんが ぷうっ!

さよなら かばさん

えっちら おっちら

やまに のぼって くもに とびのって くもから おっこちて 

ころころ ぽろん!

すとん!

 

ぼーるは また いぬのとろへ

あれー

こいぬの だいすきな ぼーる

いろいろな においが するなー

くりかえしの表現を用いたわかりやすいストーリーです。

いぬ、りす、ぞう、かばといった親しみやすい登場人物身近な題材のぼーる。鼻息でぼーるを飛ばす、かばさんのユーモアもあります。

  

リズミカルな文章、ころころ、ぷわぷわなどのオノマトペの音、「やまに のぼって くもに とびのって くもから おっこちて」という漸層法的なリズム、「ぼーるが にげたり、のぼったり」する擬人法。鮮やかな色彩明確な形、赤ちゃんには魅力がいっぱいの絵本になりました。「こうすると」「こうなる」という簡単な因果関係もあります。その理解がおはなし絵本への橋渡しになります。

 

絵本を見ること・読むことで、視覚・聴覚・嗅覚が刺激されます。

      ・・・

※『ぼーるがころころ』 岸田衿子作、長新太絵、ひかりのくに  2006年 (2020/8/9)

SHARE