ふるはしかずおの絵本ブログ3

『いいおかお』- 読者も「いいおかお」

あかちゃん絵本の定番です。

 

     ・・・

 ふうちゃんが 

 ひとりで 

 いいおかおを していました

   

 そこへ 

 いいおかお 

 みせてって ねこが きました

 にゃー 

  

 ねこも まねっこして

 いいおかおを

 しました

 

 

「いいおかお、みせて」って来たのは、

いぬ

ぞう

 

おかあさんも やってきて

おや みんな

いいおかおねって

   

  

みんなは 

おかあさんから もらった ビスケットを たべて

   

   

 ああ おいしい

 おいしい

 おいしいは

 どーこ

    

          ・・・

『いないいないばあ』の松谷みよ子さんと瀬川康男さんのあかちゃん絵本です。

やってきた動物たちが、ふうちゃんといっしょに並んでいきます。ページ毎に動物がふえていきます。


読者は、いぬ・ねこ・ぞうを知っていることでしょう。また、くりかえしの表現は、シンプルでリズミカルです。何回も読むことで、「こうすれば」「こうなる」という次の場面への予測もできるでしょう。そして、ぼく、わたしの思ったとおりの展開になります。それが、うれしい読者の赤ちゃんです。

   

「にゃー」、「わんわん」のオノマトペ、たべもの(ビスケット)もでてきます。ビスケット食べているみんなは、すてきな顔をしています。

     

子どもたちも、登場人物とおなじように、「いいおかお」をしてくれることでしょう。あかちゃん絵本に大切な基本要素を備えた絵本です。

    

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※『いいおかお』 松谷みよ子文、瀬川康男絵、童心社 1967年  (2024/4/28)

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