ふるはしかずおの絵本ブログ3

『トプシーとアンガス』- お互いを必要とするトプシーとジュディ

マージョリー・フラック(1897-1958)のアンガスシリーズの一冊です。

コッカー・スパニエルの こいぬ、トプシーが主人公です。

     

   

ペットショップにいる トプシー。

家族がいない トプシー。

ある日、

ジュディと言う女の子が、通りかかりました。

   

 「かわいい こいぬが いる

 「だめよ、ジュディ」

  

ジュディは 毎日 ペットショップに いきました。

  

ある日、

トプシーは、  

サマンサ・リトルフィールドという、お年寄りの 婦人に 引きとられました。

  

 サマンサ夫人は、

 トプシーに 

 名前の入った 首輪

 きれいな皮ひも

 青い セーター

 雨の日の靴を 買いました。

 

  

でも、

トプシーは、

みんな、ダメにしてしまいました。

地下室にいれられた トプシー。 

   

トプシーは、

窓からでて、

ウラ木戸を くぐりぬけ、

隣の庭に いくと・・・

   

 

こいぬの アンガスがいます。

アンガスと トプシーは、ぐるぐる 庭を駆けまわって、遊びました。

それから、垣根を くぐりぬけると、

そこには・・・

ブルン ブルン ベスも います。

 

ジュディが はしってきます。

わたしの かわいい かわいい わんちゃん!」と言って、   

トプシーを家に連れて帰り、一緒に 眠りました。

 

 

次の朝、

トプシーを連れもどしに来た 

サマンサ夫人が、

トプシーとの別れを悲しむ ジュディに言います。

 

 「トプシーをあげましょうか?」

 「トプシーと別れて さびしくないですか?」

 「とんでもない、わたしは おとなしい こねこを かいますよ」

   

そして、トプシーは、ジュディの家族に なりました。

     

            ・・・

好奇心いっぱいのトプシーは、子どもそのものです。トプシーも、アンガスも、ブルン ブルン ベスも、ジュディも、みんな同じ世界に生きている住人です。お互いを必要とする相手、共感しあう相手、遊び相手です。ジュディの家族になったトプシー。アンガス、ブルン ブルン ベス、そしてジュディとの楽しい生活がはじまることでしょう。

    

  もう、まいにち、

  いっしょに はねまわり、かけまわって 

  たのしく 遊んでいます。

     

      ・・・

※『トプシーとアンガス』 マージョリー・フラック作・絵、まさきるりこ、訳 アリス館 2008年(初版は1935年)

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