ふるはしかずおの絵本ブログ3

『かばくんのふね』-洪水になる動物園

もし動物園が洪水になったら、どうなるのでしょう?

かばくん、大活躍です。

     ・・・

ぷつん、ぽちん。

「かばくん あめ あめ」

動物園に雨が降る。

  

 ぽとん ぽと ぽと ぽと 

 ぽと ぽと ぽと ぽと 

 

 ぽしゃ ぽしゃ ぽしゃ ぽしゃ 

 ぽしゃ ぽしゃ ぽしゃ ぽしゃ

 

こうずいだ 動物園が こうずいだ

      

 「のせてくれ かばくん」

  カンガルーの親子、

  きりんの親子がやってきた。

 「のせて のせて かばくん」

  ちいさい動物たちも親子でやってきた。

 

みんな のせてあげるよ

 

動物園がこうずいだ。

かばくんの ふねが やってくる。

ごちそうの ふねも やってくる

   

 「ありがと かばくん」

 「よかったね」

 「よかった よかった」

 

動物園は お天気だ

 「みんな げんきで かえってきたね」

 「うん みんな かえってきたよ」

 

 

ねむい ねむい かばくん

ねむい ねむい ねむい かばのこ

 

 「おやすみ」

リズミカルな文章にのせて、 かばくんが大活躍です。みんなを背中に乗せて、助けることができたのは、からだの大きなかばくんだからでした。かばくんは満足です。でも、ねむい かばくんと かばのこです。疲れてしまったのでしょう。
岸田衿子作、中谷千代子絵の『かばくん』の続編です。初版は1964年です。半世紀以上も前に、このような素敵な絵本が出ていました。読んであげるなら、3歳から。

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※『かばくんのふね』 岸田衿子作、中谷千代子絵、福音館書店 1990年  (2022/7/28)

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