飼育係のやさしいマスターさんと動物たちの愉快なはなしです。

　　　　　　　

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動物園の　どうぶつたちは、

ピクニックに　出かけることに　なりました。

飼育係の　マスターさんは、

お弁当をつくり、バスを　貸し切ります。

　

　さあ、海へ　出発です。

　

みんなは　海辺で　おもいっきり遊ぶと、

あっという間に　帰る時間に　なりました。

　

　　　　

近くの　遊園地から、音楽が聞こえます。

みんなは、遊園地めがけて、とっしん。

あそぶことに　もう　あたまがいっぱい。

　　

　ローラーコスタ―

　観覧車

　パラシュートジャンプは、

　たのしすぎ。

　　　　

どうぶつたちは　いつまでも　遊園地にいたいと思いました。

マスターさんは　大弱り。

　

　「もう、めちゃくちゃだ・・・

　　なんとかしなくちゃ」

　　　

　　　　　

マイスターさんは、いい考えを　思いつきました。

バスを　

いろいろなもので　飾り、ペンキを　ぬりました。

マスターさんは　つけひげで　変装しました。

　　　　

　「やっしゃい　らっしゃい・・・

　　こいつは　遊園地で　いちばん　すごいのりものですよ

　　やっしゃい　らっしゃい」

　　　

マスターさんが、呼び込みをはじめると、

みんな、バスに　乗り込みました。

　　　

　　

　ブブウッ、ガタガタ・・・

　

バスは　橋をわたり、

丘をのぼり、街や　いなかを　通りぬけ、

ついたところは、動物園です。

でも、マスターさんが　いません。

　

　「どこへ　いっちゃったんだろう」

　

マスターさんが、つけひげを取って　あらわれると

どうぶつたちは、大喜び。

それからというもの、マスタ―さんは、しょっちゅう　ドライブをするように　なりました。

　　　

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子どもが好きなものが、いっぱい　でてきます。

どうぶつえん、ピクニック、お弁当、バス、海、遊園地・・・

遊園地のローラーコスタ― 、観覧車、パラシュートジャンプは、乗ってみたいでしょう。

　　　　

登場人物は、ライオン、ゾウ、かば、キリン、さる・・・子どもが、みんな、知っている動物たちです。海辺や遊園地であそぶ動物たち。おもしろいものには目がない動物たちは、子どもそのものです。

　　　　　　

ゾウやかばは、バスに乗れたのか、心配になりました。もう一度表紙を見ると、小さなバスからはみ出しながら、みんな、乗っています。ユーモアのあるローベルの絵です。
　　　

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※『どうぶつえんのピクニック』　アーノルド・ローベル文・絵　舟崎剋彦訳　岩波書店 　1978年　　（2024/4/15）