ふるはしかずおの絵本ブログ3

『スモールさんはおとうさん』-スモールさんの家族の1週間

スモールさんの家は、5人家族です。

 奥さん

 赤ちゃん

 ポールくん

 ポリーちゃん

 丘の上の 大きなうちに 住んでいます。

  

 

毎朝、スモールさんは 仕事にでかけます。

おかあさんが 掃除やお料理をするとき、

ポールくんと ポリーちゃんは、お手伝いをします。

スモールさんが、仕事から帰り、晩ごはんです。

みんな、そろって いただきます。

 

  

 月曜日、おとうさんは、仕事からかえると、洗濯物を干します。
 火曜日、おかあさんは、アイロンかけをします。

 水曜日、おとうさんは、おかあさんの好きな絵を 壁にかけます。

 
 木曜日、おとうさんは、台所の水漏れを なおします。

 金曜日、おとうさんは、草刈りをします。


 土曜日、家族は、スーパーマーケットでお買い物です。

     畑仕事もします。子どもたちも手伝います。


 日曜日、家族は、教会へいきます。

     おとうさんは、教会から帰るとお料理を手伝い、

     午後はドライブです。

     夜は、こどもたちにおはなしを読んであげます。

     おかあさんは、ベッドのしたくです。

       

  「おやすみなさい パパ」

  「おやすみなさい ママ」

 

       ・・・
スモールさん一家の日常生活がたんたんと描かれています。素朴な感じのロイス・レンスキーの絵も魅力的です。初版は1951年です。

 

このような家族と家族観は、いまや過去のものであるという考えもあることでしょう。70年前の生活を反映しているこの絵本を、いま読むことの意味を考えざるをえません。こうした生活には戻れない現実があります。スモールさんの家族と生活を理想として、この絵本を取り上げているわけではありません。

家父長的な家族観には同意できませんが、私たちの暮らしを見つめなおす視点もあるように思います。

       ・・・

『スモールさんはおとうさん』ロイス・レンスキー作・絵、わたなべしげお訳、福音館書店 1974年  (2023/3/8)

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