ふるはしかずおの絵本ブログ3

『たいよう』-太陽についての知識と考え方を学ぶ

太陽についての科学の絵本です。

 

たいようは、昼間に見える ほし

昼間に見えるたったひとつの ほし。

 

  

たいようは とても大きい

   

たいようは、

汽車、

船、

街よりも

もっともつと大きい。

地球よりも大きい。

   

  

 たいようは、遠いところにある

 自動車でいくと、200年かかる。

  

    

たいようの形は、球だ。

ボールのような 形だ。

   

 

たいようは ものすごく 熱い。

地球にある、どんなものよりも熱い。

  

 たいようは、花や野菜を育てる。

 たいようがないと 植物は育たない。

    

実験をしてみよう

   

 土をいれた空き缶を ふたつ 用意する。

 豆を いれる。

 1つは、たいようの光が 当たるところ、

 もう1つは、暗いところに 置く。

 水をあげて、育ち方を 見ると・・・

 どちらが よく 育っただろうか?

   

豆は、たいようがないと、育たない。

どんな植物も おなじだ。

生きているものは、みんな たいようがないと 生きていけない。

 

 

 もし、たいようがなかったら、

 花は咲かない、

 豆もならない、

 あなたも犬も 生きてはいけない。

  

 

たいようの おかげで、

地球はあかるい、わたしたちは あたたかく 暮らせる。

たいようは わたしたち みんなに とても 大切なのだ。

とても論理的な文章です。

比較、仮定(もし、たいようがなかったら)の認識方法・表現方法によって、太陽の役割と太陽の大切さを伝えます。こんなことまでは知らなかった、こんな風には知らなかった、太陽の絵本です。

      

     

『たいよう』の絵本の読み方について、鷲谷昂さんがあとがきに書いています。

    

「よくみると、一つ一つの項目の配列、考え方のひろげ方、つっこみ方が、「こう考えるとこうなってくる」という必然性をもった論理で組み立てられていることが分かります」。また、子どもの知的訓練をするために、安易に「解答」をあたえて、思考停止や思考に制約を与えないように、とも述べられています。

    

   

太陽に関する知識を広げることも大切ですが、太陽に関する探求の方法と表現の方法を学んでほしいと思いました。科学する心を育てることがたいせつです。

       ・・・

※『たいよう』フランクリン・M.ブランリー 文 ; 林親仙 訳 ; ヘレン・ボーテン 絵

福音館書店 1968年  (2023/9/21)

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