ふるはしかずおの絵本ブログ3

『おおきいかさ』- 他者をうけいれる寛容さ

みんなを受けいれる 優しいかさ(こころ)です。

   

        ・・・

ドアのよこに、表情をもった 赤いかさが、あります。

  

 おおきい かさ。

 おおきい、やさしい かさ

 みんなを まもる かさだよ。

   

      

「おおきい」「やさしい」「みんなをまもる」かさって、どんな「かさ」なのでしょうか。

  

     

雨の中、

知らない だれかを 傘に いれてあげました。

ともだちにも はいって もらいました。

背がたかい どうぶつも、

毛の ふさふさ はえている人も

うえから したまで チェック柄の ひとも

いぬも、

 

 さあ、はいって、だいじょうぶ

   

    

おばあさん

車いすのひと

うばぐるまを 押すひと

ひよこも・・・

みんな かさの中。

 

  

 ほらねこのとおり!

 

 すごいでしょ

 どんなときも、みんなのばしょが あるんだよ

    

         

雨が降り続くなか、かさはどんどんおおきくなり、ひとり、またひとりと かさに入っていきした。赤いかさは、みんなをつつみ、雨からみんなを守ります。「どんなときも、みんなのばしょが ある」かさって、なんて素敵なかさでしょう。

   

「かさ」は、象徴です。象徴されるものは?

他者をうけいれる 寛容さ、

多様性を認める こころ、

みんなが 安心して暮らせる 場所、社会、国・・・

     ・・・

※『おおきいかさ』 エイミー・ジューン・ベイツ、ジュニパー・ベイツ作 のざかえつこ訳 化学同人 2020年  (2023/8/3)

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