
まど・みちおさんの詩「よかったなあ」の絵本です。
一連をのぞき、詩を要約しながら紹介します。
一連
よかったなあ 草や木が いてくれて
ぼくらの まわりに いてくれて
目のさめる みどりの葉っぱ
美しいものの代表 花
かぐわしい実
「みどりの葉っぱ」
「花」
「実」
草木は
わたしたちの こころを ゆたかにし
いきものの いのちを 支えています
「よかったなあ」
草木があって
ひとつひとつ 違っていてくれて
「よかったなあ」
草木は、どんなところにも
いてくれて
何が訪ねるのをでも
まっていてくれる
「よかったなあ」
草木は
雨に洗われ
風にみがかれ
太陽にかがやいて
4連の詩です。
わたしたちは、わたしたちの周りに草木があることを自然なことと思っています。でも、詩の中の語り手は、草木があることを「いる」と感動的に見つめています。草木はどんなところに「いる」のです。そして、わたしたちを「まっていてくれる」。「わたしたち」とは、トリ、けもの、虫、人です。擬人的に描かれたことによって、植物は、わたしたち「人」を含めて、動物と同一の地平にいます。雨にあらわれ、風にみがかれ、太陽にかがやいて、かけがえのない存在として、この地球にいます。それは奇跡のようなことです。
絵は、詩とひびきあい、草木、トリ、けもの、虫、人が一つとなり、この世界にあることを魅力的に描いています。表紙の花はハナミズキでしょうか。白い花弁が、十字架のように見えるところから、花言葉のひとつに「永続性」があります。この詩の世界に適切な花です。
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※『よかったなあ』 まど・みちお詩、あずみ虫絵、理論社 2024年 (2026/7/11)









