ふるはしかずおの絵本ブログ3

『よかったなあ』- なにに感動しているのでしょか

   

まど・みちおさんの詩「よかったなあ」の絵本です。

一連をのぞき、詩を要約しながら紹介します。

 

 

一連

    

 よかったなあ 草や木が いてくれて

 ぼくらの まわりに いてくれて

 目のさめる みどりの葉っぱ

 美しいものの代表 花

 かぐわしい実

    

    

「みどりの葉っぱ」

「花」 

「実」

草木は

わたしたちの こころを ゆたかにし

いきものの いのちを 支えています

 

 

   

「よかったなあ」

草木があって

ひとつひとつ 違っていてくれて

 

   

  

「よかったなあ」

草木は、どんなところにも 

いてくれて

何が訪ねるのをでも

まっていてくれる

 

    

   

「よかったなあ」

草木は

雨に洗われ

風にみがかれ

太陽にかがやいて

   

   

    

4連の詩です。

わたしたちは、わたしたちの周りに草木があることを自然なことと思っています。でも、詩の中の語り手は、草木があることを「いる」と感動的に見つめています。草木はどんなところに「いる」のです。そして、わたしたちを「まっていてくれる」。「わたしたち」とは、トリ、けもの、虫、人です。擬人的に描かれたことによって、植物は、わたしたち「人」を含めて、動物と同一の地平にいます。雨にあらわれ、風にみがかれ、太陽にかがやいて、かけがえのない存在として、この地球にいます。それは奇跡のようなことです。

     

絵は、詩とひびきあい、草木、トリ、けもの、虫、人が一つとなり、この世界にあることを魅力的に描いています。表紙の花はハナミズキでしょうか。白い花弁が、十字架のように見えるところから、花言葉のひとつに「永続性」があります。この詩の世界に適切な花です。

         ・・・

※『よかったなあ』 まど・みちお詩、あずみ虫絵、理論社 2024年  (2026/7/11)

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