表紙のおんなのこと　おとこのこ。すきなものが　違います。

「すきなものが　ちがうけど」・・・

ふたりは、どう思っているのでしょうか？　

　　　　

　　　　　　　　　・・・　

「ロケット　だいすき」は、おんなのこ

「きしゃが　いいな」は、　おとこのこ

　

「ブランコ　だいすき　やっほー」は、おんなのこ

「すべりだい　さいこう……　いくぞー！」は、おとこのこ

　　　

「もじゃもじゃの　いぬ、かわいい！　でしょ？」

「だめ、くしゃみが……　ハークション！」

　　　　　
「あついひ　だいすき」

「さむいひ　だいすき」

　　

　　

ふたりのちがいは　まだまだ続きます。

　　

　　　

「クモ、かわいいよ」と、おんなのこ

「いやだー！」と、おとこのこ

　　　　

「おしろ　つくるの　たのしいよ、ほら！」

「ほんを　よむほうが　いいよ」

　　　　

「やきゅう　だいすき。さあ、うつよ！」

「おにごっこが　いいよ。おにに　なって！」

　　　　　

「ちらかしても　へいき」

「かたずけようよ」・・・

　

　

　　すきなものが、ぜんぶ　ちがうよね？

　

　

「やっぱり　ちがうね」

「うん、なにもかも　はんたい」

　

　　　

　　いつも、ちがうけど……

　　　　　

　

　

　　とっても　なかよしだよね！

　　　

　　　　

　　　　　　　　・・・

すきなものを　教えあう　おんなのことおとこのこ。ふたりの好きなものは違います。すきなものが違っても、ふたりは仲良しです。いっしょにいること、いっしょに遊ぶことを楽しんでいます。言いかえれば、お互いを認めています。どちらがよいかと比較したり、自分のほうが優れているという考えがありません。

ちいさな子どもから、大人が教えられることがありますが、この絵本のふたりからもそうです。

　　

　　「子どもは大人の父である」（ウィリアム・ワーズワース）

　　　　

　　　　　　　　・・・

※『すきなものが ちがうけど』　リンダ・アッシュマン作、イヴ・コイ絵、福本友美子訳、ほるぷ出版　　2022年　　（2024/2/3）