ふるはしかずおの絵本ブログ3

『こんとあき』-ふたりを見守るたくさんの目

こんとあきが おばあちゃんの家まで旅行します。ふたりの大冒険です。

        ・・・

こんは、

おばあちゃんが作ってくれた 

きつねの ぬいぐるみです。

 

 あきは だんだん 大きくなりました。

 こんは だんだん ふるくなりました。

 

 

ある日、

こんのうでが ほころびました。

 

おばあちゃんに なおしてもらってくる

「わたしも つれてって」

     

      ・・・

ふたりは、おばあちゃんの家へと 向かいます。

こんは、きしゃが 停車中に

お弁当を 買いに いきました。

でも、こんは、

しっぽを ドアに はさまれて しまいました

 

しかたなく、ふたりは、

おべんとうを ドアの前で 食べました。

車掌さんは びっくり。

こんのしっぽに 包帯を まいてくれました。

 

さきゅう駅に つきました。

砂丘で 足跡をみつけ ついていくと、

いぬに 出会います。

「ぱく!」

いぬは こんをくわえて 砂山をのぼり 見えなくなりました。

 

 「こーん」 

 

あちこち探して、

あきは やっと 砂の中に こんを 見つけることができました。

ふたりは、おばあちゃんの家に 向かいます。

 

      ・・・ 

暗くなって、

ようやく おばあちゃんの家に 着きました。

 

 「おばあちゃん こんを なおして」

 「しんぱい いらないよ。よくきたね

   

おばあちゃんが コンを なおして

お風呂に 入れようとすると、こんは、

 

 「いやだ、いやだ、おふろなんて」

 

それでも、

こんと あきと おばあちゃんは

いつしょに お風呂に はいりました。

 

そして、

こんは、元通り きれいな きつねになりました。

おばあちゃんに会いに行く、こんとあきの大冒険です。どの場面も、こんとあきを見守る人物、語り手、作者の視線があります。その眼差しに温かさを感じます。読者もこんとあきの冒険を見守っています。

 

あきは、読者とって身近で、同化しやすい人物です。魅力あふれる人物です。あきの表情やしぐさを見るだけでも、彼女のこころの内が分かります。絵が、あきの心の内を、数多くかたっています。

 

こんのナイトぶりもいいですね。あきを守ろうとする姿。あきを安心させようと、一生懸命です。「こんは、亡くなったおじいちゃんのオーバーをほどいて、おばあちゃんが作ってくれたという設定」(絵本ナビ)です。あきは、みんなに愛され、守られています。

     ・・・

※『こんとあき』 林明子作、福音館書店  1989年 (2023/6/3)

SHARE