ふるはしかずおの絵本ブログ3

『おやすみなさい おつきさま』-眠りに誘う「おやすみ」のくりかえし

タイトルのとおり、「おやすみなさい」の絵本です。

    

      ・・・

みどりの部屋に、

   

 でんわ

 赤い ふうせん

 壁にかけられた絵が みっつ

 こねこが 2ひき

 てぶくろ

 人形のいえ

 こねずみ

    

 くし と ブラシ

 おかゆが あります。

   

    

 「しずかにおし」という、うさぎのおばあさん。

   

   

こうさぎは、ベッドのなか。まだ、眠れません。

語り手は、いいます。

それは こうさぎの声とかさなります。

 

おやすみ おへや

おやすみ おつきさま

おやすみ お月様を 飛びこしている うしさん

    

    

あかりさん

あかい ふうせん

くまさん

いすさん

こねこさん・・・

   

おやすみ おかゆさん

おやすみ 「しずかにおし」という おばあさん・・・

     

   

 おやすみ そこここできこえる おとたちも

      

     ・・・

月や星が見える部屋の こうさぎ。なかなか眠れませんでした。

でも、こうさぎは、ひとつひとつに声をかけ、眠りにつきました。絵本のなかで、「おやすみ」の言葉が何回もくりかえされます。くりかえしの中で、読者の子どもたちも、眠りへ誘われます

    

「うしが月を飛びこえた」の絵は、『マザーグース』(Hey diddle, diddle)です。昔ばなしの「3びきのくま」の絵もあります。『ぼくにげちゃうよ』の絵本にある、クレメント・ハードの絵(ニンジンで、こうさぎを釣り上げる、かあさんうさぎ)もありました。すこしずつのぼっていく満月や時計の針の動きに、時間の経過を感じます。

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※『おやすみなさい おつきさま』 マーガレット・ワイズ・ブラウン作、クレメント・ハード絵、瀬田貞二訳、評論社 1979年(1947年初版)  (2023/9/27)

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