ふるはしかずおの絵本ブログ3

『 しずくの ぼうけん 』- かがくの絵本? それとも おはなしの絵本?

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水の 循環を おはなし仕立てにした ポーランドの絵本です。

      ・・・

バケツから 

とびだした 

水の しずく。

でも、

おひさまが ぎらぎら てりつけると、

しずくは 

やせていく。

見えなくなって、そらへ のぼっていきました。

    (  魔法かな ? )

  ( いや、 気体 に。 )

      ・・・

雲まで 

やってきた しずくたち。

さあ さあ ふるんだ ふるんだ ! 

ぱらぱら、

地面に あともどり。 

    ( これは  液体。 )

落ちたところは、 岩のわれ目。

     

  ああ どうしましょう ・・・

 このまま  ここで  しんじゃうのね 

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でも、

さむい夜、

こんどは、

氷に なって、

    ( こんどは、 固体。 )

岩をくだき、 しずくにもどって 川へ。

         ・・・

つぎは、

水道の とりいれ 口。

まっくらな さびしい くだのなか。

えいっ、

とびこんだ ところは、洗濯機。

下着と いっしょに 干された しずく。 

     ・・・

さいご は、

つららに。

でも、

春に なったら、

しずくは、また、 冒険のたびに でることでしょう。

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水蒸気

水蒸気

つらら

         ・・・

液体、  

気体、  

固体と  

変化する 水 三態 )。

かがくの 絵本に 分類されますが、表情ゆたかな しずくの ユーモラスな行動です。状況に 流されている ようでもあり、主体的に 行動している ようでもある しずく。やはり、しずくの ぼうけんの おはなしです。

      ・・・

※『 しずくの ぼうけん 』   マリア・テルリコフスカ作   ボフダン・ブテンコ絵   うちだりさこ訳  福音館書店  1969年

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