ふるはしかずおの絵本ブログ3

『 ルピナスさん 』- ルピナスの花は 咲きつづける
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ルピナスさんの 人生を

わたしの視点から、えがいた絵本です。

ルピナスさんは、    

わたしの おおおばです。

     ・・・

ルピナスさんは、

子どものころ、

アリスというなまえで、

海辺の町に 住んでいました。

おじいさんから 遠い 国々の

おはなしを してもらいました。

     ・・・

いつか、 

遠い 国にいきたい アリス

海のそばの町に すみたい アリス

        ・・・

 おじいさんは いいます。

          ・・・

  世の中を、もっとうつくしくするために、 

  なにかして もらいたいのだよ

     ・・・

大きくなった アリス。

町の図書館で はたらき、

ミス・ランフィアスと よばれていました。

彼女は、

南の島

たかい山

ジャングル

さばく・・・

を 旅したあと、

海辺の家で くらしはじめます。

     ・・・

年をとり   

病身となった 彼女。

おじいさんとの 約束をはたす時が やってきました。

でも、なにをすれば よいのでしょうか?

     ・・・

    世の中を、 もっと うつくしくするために

     ・・・

彼女は

なやんだすえ、

ルビナスの種を まくことにしました

つぎの年の春、村じゅうが ルピナスの花であふれました。

それから、彼女は、ルピナスさんと 呼ばれるようになったのです。

      ・・・

つつましく生きる ルピナスさん。

とくべつなことは おこりません。

しかし、絵本は、生きることの意味を問いかけます。彼女のルピナスは これからも きっと咲きつづけていくことでしょう。
・・・

※『 ルピナス さん 』 バーバラ・クーニー作  かけがわやすこ訳  ほるぷ出版 1987年

【 追記 】

この絵本を読んで、30年も昔のNHKの番組を思いだしました。名古屋から金沢へむかう 路線バスの車掌の佐藤良二さん(1929年-1977年)が、その路線に、桜の苗を何年にもわたって植えていくというドキュメンタリー(「桜紀行 名金線・もう一つの旅」)でした。うつくしい桜の景色と彼の行為に感動したことを覚えています。 彼が植えたあの桜は、いまも咲いていることでしょう。

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