ふるはしかずおの絵本ブログ3

『 みず ちゃぽん 』- 水たちの楽しい表情、おもしろい音

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表紙のしずくを よく見ると
笑ったり、口をあけたり、いろいろな表情を しています。
 ( なんだか、楽しめそう )
     ・・・
落下する水から うまれる 
さまざまな 音。
「ぴちゃ」
「ぽと ぽた ぽしゃ」
「ざあー!」「ざざざあー!」と 降ってきたり、
いきおいよく、どっぼーん!
「ちょろ ちょろー」
「じょぼぼぼー!」
「たぷん たぷん」
ページをめくるごとに、数と量が 増えたり、変わったりの 水たちです。
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でも、
どこに 落ちた 水なのでしょうか。
「ちょろ ちょろー」は、手を洗うとき ?
「じょぼぼぼー!」は、お風呂の お湯が 出てくるところ ?
「どっぼーん」は プール ?
台所、
お風呂、
川、
海 ?
どこに 落ちていく 水たちなのでしょうか。
      ・・・
白、水色、黒しかない シンプルな絵。
表情のある 水たち。 ひとつひとつの 水滴の表情を 見る楽しみがあります。
日本語の 豊富なオノマトペを 楽しむ絵本です。
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ぴちゃ、 ぽと ぽた ぽしゃ、 ざあー! ざざざあー! どっぼーん! ちょろ ちょろー、 じょぼぼぼー! たぷん たぷん。
これらのオノマトペ( 声喩 )から、ある状況をイメージできるのは、日本語のなかで育ったからです。オノマトペは、( 誇張した言いかたですが )、民族の耳( 言語感覚 )を育てます。子どもが はじめて出合う絵本に、ぴったりです。
      ・・・
※『 みず ちゃぽん 』 新井洋行 作、童心社 2011年  (2017/11/21)

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