ふるはしかずおの絵本ブログ3

『カールは なにを しているの?』- 「なんのために?」「どうして?」

カールとは、ミミズのことです。

ミミズと聞いて、「わたしは、ムリムリ」という人もいることでしょう。

でも、絵本のカールを 見てください。

   

   

カールは、

土をほり、トンネルをつくり、

枯葉をたべては、出しを くりかえして、くらしています

すると、

土は、えいようたっぷりの 土になります。

   

 「どうして きみは そんなこと しているの」

  野ネズミはききました。

 「どうしてだろう?」

    

カールは、

自分が、なぜ土を掘り、土をやわらかくしているのか、知りたくなりました。

   

 ウサギ

 キツネ

 リス

 たぬき・・・

 に たずねました。

   

 「なんのために?」「だれのために?」「どうして?」

   

でも、わかりませんでした。

こたえなんて みつかりっこないよ

と、カールは がっかりしました。

    

   

オサムシが、餌が見つからないで 泣いています。

カールが 土をつっつくと、

土は、カッチカチ。

岩みたい!

   

 そうか、

 ぼくには やらなくちゃならないことがある。

   

    

カールは、

何か月も

土を むしゃむしゃと、たべては出し、たべては出し、

トンネルを 掘りつづけました。

    

土は、ふんわりやわらかになり、

種からは 芽がでました。

クローバーの花も 咲きました。

ウサギ、リス、キツネも 戻ってきました。

    

         ・・・

わたしは、どうして ここにいるのか? 「なんのために?」「だれのために?」「どうして?」と問う、ミミズのカールの問いは、あなたの問いでもあります。カールは、土を掘り栄養豊かな土地にする、たいせつな役割をになっていました。そして、草花が育った草原に、ウサギ、リス、キツネが戻ってきます。作者は「あとがき」で、「すべての生き物がつながっているのです」と言っています。

おはなし絵本の形式をとっていますが、科学の絵本でもあります。

  

ミミズを研究していた、ダーウィンの言葉もあります。

 

 「ミミズのように体のつくりが簡単な下等生物で、

  地球の歴史にこれほど重要な役割を果たしてきた生き物が

  他にいるかどうか・・・まずいないだろう」

  

         ・・・

※『カールは なにを しているの?』 デボラ・フリードマン作、よしいかずみ訳、BL出版 2020年  (2024/3/5)

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