ふるはしかずおの絵本ブログ3

『ぼくは いろいろ しってるよ』- 知りたがり屋の子どもたちへ

I KNOW A LOT OF THINGS (1956)

ぼくは どんなことを 知っているのでしょうか。

 

  

ぼくは しってるよ。

鏡にうつっているのは、のぞいている ぼく。

 

ねこは にゃおと ないて

いぬは わんと ほえて はなしていることも。

うまは、重いワゴンも 平気で ひけることも。

 

 

 アリも 

 その気に なれば 

 いちご みたいに おおきな ものが 

 へいきで しょえる

 

 

ぼくは しってるよ。

木の葉は、かたつむりの フェリー、

ほらあなは 隠れ場所、

海の波は 乗り物だってことも。

 

ぼくは しってるよ。

おおきな穴も 掘るのは かんたん

高い木だって 登るのは かんたん

真四角の箱は まえと横が 同じおおきさだってことも。

 

 

 ほんは かみを とじた ものでしょ

 ケーキは じっくり やいた ものでしょ

 

 

ぼくは しってるよ。

星は 遠くにあること、

月は 夜のランプ

おひさまは まぶしい まるい パンだってことも。

 

 おおきく なると もっと もっと いろいろ しってるんだよね。

 

      

ぼくは、いろいろなことを知っていると、自慢しています。すこし怪しい知識もありますが。子どもにとって、知っていることは、誰かに伝えたいことなのでしょう。ちょっぴり、誇らしい気持ちも 含まれています。

  

大きくなりたい子ども。好奇心があって、知りたがり屋の子どもです。

それは、子どもの成長を支える、原動力のひとつです。また、それが教育を成り立たせます。

 

IBMのロゴデザイナー、ポール・ランドの造形や色彩は、とてもおしゃれです。

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※『 ぼくは いろいろ しってるよ 』 アン・ランド、ポール・ランド作、青山南訳、福音館書店  1999年  (2023/4/26)

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