ふるはしかずおの絵本ブログ3

『さんびきのちいさいどうぶつ』- いつもの自分が一番です

表紙の人物が気になります。頭に花の鉢をのせています。どういう場面なのでしょうか?

 

       ・・・

森の奥に、さんびきの ちいさい どうぶつが

すんでいました。

 

おかの むこうに 人間の世界が あります。

どんなところだろう?

 

 

 

ある日

いっぴきが、

洋服を着て 人間の世界に でかけていきました。

つぎの日、

もういっぴきが、

洋服を着て 人間の世界に でかけていきました。

 

   

いちばん ちいさい どうぶつは、

着るものを 持っていませんでした。

     

いつまで まっても、ふたりは 帰ってきません。

いちばん ちいさい どうぶつは、

着るものを じぶんで こしらえました。

    

 

うえきばちを おさらに のせて、

帽子に しました。

枯れ木が くつ。

みどりの葉が コートです。

 

にひきを さがしに いきます。

町では、だれもが 洋服を着て、帽子を かぶっていました。

   

つよい西風が、吹いてきました。

みんなの 帽子 吹き飛ばします。

 

 

 さんびきの ちいさい どうぶつは、

 ともだちの やわらかい 毛に おおわれた 耳を 見つけました。

 ぼくたち にんげんとは ちがっている。

 さんびきは そう おもいました。

  

 さあ かえろう!

  

   

さんびきは、走りながら、洋服を なげすて 家に帰りました。

風が 洋服を 吹きとばしました。

   

 ぼくたちは いつも いっしょさ!

   

  

さんびきのちいさいどうぶつは、こぐまです。それは子どもの喩えでしょう。「にんげんの せかい」とは、大人の世界のことかもしれません。好奇心に駆られて、背伸びをして、外の世界を見たい、こぐまたち。でも、自分の居場所は、やはり森の中。さんびきには、洋服は似合わない。窮屈です。いつもの自分、自分のあり方が一番です。

子ども賛歌の絵本です。

    

ガース・ウィリアムズの絵がとても可愛いい絵本。また、マーガレット・W・ブラウンのリズムのある文章です。

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※『さんびきのちいさいどうぶつ』 マーガレット・W・ブラウン作、ガース・ウィリアムズ絵、乾侑美子訳 ペンギン社 1978年  (2023/11/1)

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