ふるはしかずおの絵本ブログ3

『 すてきな 三にん ぐみ 』 - たからものとは なにか

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黒マントに

黒い ぼうしの

ちよっと かわった

三にんの どろぼうの おはなしです。

     ・・・

三にんの どろぼうは、

馬車を おそい、

たからものを うばいます。

     ラッパじゅう 。

     こしょう・ふきつけ 。

     まっかな おおまさかり で 。

     ・・・

ある夜、

三にんが おそった 馬車に

乗っていたのは、

みなしごの ティファニーちゃんだけ。

いじわるな おばさんに 引きとられる ところでした。

三にんは、

ティファニーちゃんを だいじに かかえ、

かくれがへ 。

     ・・・

つぎの朝、

ティファニーちゃんが 見つけたものは、

たからの 山。

きんぎん ほうせき、 ゆびわ おかね くびかざり ・・・

      まぁぁ、 これ、 どうするの ? 

さんにんは 顔を みあわせました。

べつに、

どうするつもりも なかったのです。

          ・・・

このあと、 三にんのどろぼうは、 どうしたのでしょうか?

かれらは 

金銀宝石で、

すてごや みなしごのために

お城を かいました。

そして

そこで 暮らすことにしたのです。

     ・・・

やがて、

子どもたちは、

おおきくなり、

お城のまわりは   

いつしか 村に。

みんなは、

すてきな 三にんぐみのことを わすれないために、

三つの 高い塔を たてたのでした。

三にんに そっくりの塔を。

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     ・・・

どろぼうと 福祉活動。

この取り合わせに、

アンゲラーの 皮肉な目、 

社会への 批判的な目が 見えます。

また、

絵本のはじめと おわりで、

たからものの 意味が かわりました。

三にんの どろぼう、

そして、

アンゲラーと

わたしたちにとって、

いちばん たいせつな たからものは、

子ども 。

子どもの 未来 、

子どもの しあわせ です。

     ・・・

※『 すてきな 三にんぐみ 』    トミー・アンゲラー作・ 絵、  今江祥智訳、   偕成社   1969年

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