
自然と対話するわたし。自問自答しながら、「わたし」に対する考察を深めます。
そして、「わたし」の可能性に気づきました。
わたしは お月さま 聞くの
「ねぇ、そこから なにを みているの?」
「ちょうど いま、あなたを みているよ」
わたしは かがやく
おつきさまのように あかるく
でも、じぶんらしく
わたしは さわぐ
はまべの なみのように にぎやかに
わたしは うごく
風にゆれる 花のように いきいきと
でも、これだけじゃない
まだ わたしの ぜんぶじゃない
わたしも もみの木のように 空まで とどくよ
雨みたいに わたしじしんが、ちきゅうへの おくりもの
嵐みたい、おおきくって ちからもち
でも、これだけじゃない
まだ わたしの ぜんぶじゃない
わたしは ぼうけんか
じぶんの みちを ゆく 川のように
山のような きょじん
お日さまみたいに いろと ひかりを とどけるの
でも、これだけじゃない
まだ わたしのなかには、もっと なにかがある
だれもしらない ふしぎがある
みらいのための たねがあって
たくさんの なりたいものに なれるんだ

お日さま 星 木 土 雨 あらし 海
みんな
わたしの ぜんぶを すきなんだ
わたしのなかの 見えない せかいも
ぜんぶ まるごと すきなんだ
さまざまな自然を引き合いにして、「わたしとはなにか」に気づいていく少女のすがたをえがいた詩です。自分を肯定することばのあと、「でも、これだけじゃない」と屈折しながら、「わたし」への考察を深めていきます。そして、「わたしと いっしょに おおきく そだつ、みらいのための たねがあって たくさんの なりたいものに なれるんだ」と、自分の可能性を信じています。だれもが、こうあってほしい世界。作家の見たい世界を描いています。
「子どもには 100の言葉がある」
「レッジョ・エミリア・アプローチ」の創始者として知られるイタリアの教育者・思想家、ローリス・マラグッツィ(1920–1994)の言葉です。
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※『これが わたし』 M.H.クラーク文、ローラ・カーリン絵、広松由希子訳、BL出版 2026年 (2026/3/14)









