ふるはしかずおの絵本ブログ3

『おじいちゃん』- おじいちゃんと過ごした日々

おじいちゃんと孫娘の ふれあいを描いた絵本です。

    

よくきたね げんきかい?

でも、

ふたりの会話は、あまり かみ合っていません。

 

 温室での会話です。

 これがみんな そだったら、ここには はいりきらんなあ

 むしも てんごくに いくの?

  

    

 お医者さんごっこの遊びで、

 ぬいぐるみのくまが おんなのこだなんて しらんかったよ

  

    

ノアの箱舟の はなしでも、

庭で遊ぶ時も、

浜辺の砂遊びでも、

外遊びでも、

釣りの場面でも、ふたりのはなしは どこか少しちぐはぐです。

 

 つれたら、ばんごはんの おかずにしよう。

 もし、くじらがつれたら どうする、おじいちゃん?

    

 

スケートも しました。

仲違いをすることも ありました。

ふたりの生活は、続きましたが・・・

 

ある日、きょうは外で遊べない、とおじいちゃんが言います。

病気なのです。

 

 あしたは いっしょに あふりかへ いってくれる

 おじいちゃんは せんちょうに なってくれる?

 

次のページには、

おじいちゃんは いません。

いつも座っていた ソファだけがあります。

    

 

四季折々の楽しい風景の中で、ふたりの会話がつづきます。こころのふれあいが見えます。

    

ふたりの会話は、不条理劇のように、ちぐはぐです。また、季節や場面の飛躍もありますので、子どもには少しわかりずらいかもしれません。「おじいちゃんと おんなのこは、いろいろな思い出があるね」というような言葉かけが、必要かもしれません。

       

おじいちゃんのいないソファは、おじいちゃんの死を暗示しています。

また最後に、乳母車を押す女の子が描かれています。あたらしい命が誕生です。

     ・・・

※『おじいちゃん』 ジョン・バーニンガム作、谷川俊太郎訳、ほるぷ出版 1985年 (2023/12/13)

SHARE