
年をとったお父さんと お母さんと暮らす イワーシェチカ。
彼の冒険話です。
ある日、お父さんにつくってもらった
舟で魚釣りに出かけます。
イワーシェチカは、
母の声には
「船よ、船よ、岸までもどれ」と
素直にしたがって、岸に戻ります。
しかし、その声をまねた魔女バーバ・ヤガーに
だまされ、捕まってしまいました
イワーシェチカは、
魔女の家で、ペチカで 焼かれるところを
いそいで 逃げだし、
大きな カシの木に のぼりました
バーバ・ヤガ―は
カシの木を がりがり がりがり
そのとき
大きな白鳥が とんできました
助けてくれるように 頼むと
「あとからとんでくる鳥に、たのみなよ」
と いわれました
バーバ・ヤガ―は、
カシの木を がりがり がりがり かじりつづけています
また、白い鳥が やって来ました
助けてくれるように 頼むと
「あそこに 羽をむしられた鳥が、とんでいるだろ
あいつが おまえさんを のせてつれていってくれるよ」
と、いいました
羽をむしられた鳥は
イワーシェチカを かわいそうに 思って、
彼を のせて、飛びたちました
そのとき、
カシの木が どさりと 倒れたのです
イワーシェチカは、魔女から逃れ、
無事に 家に帰ることができました
・・・
魔女に捕まるまでの前半と、白い鳥たちに助けを求めて逃げる後半には、それぞれくりかえしがあり、昔話らしいしっかりとした構造をつくっています。
特に後半では、カシの木に登ったイワーシェチカの危機が、少しずつ深まっていきます。助けを求めても、鳥たちはすぐには助けてくれません。魔女が「がりがり、がりがり」とカシの木をかじり続けるなかで、読者の緊張も高まっていきます。最後にイワーシェチカを助けるのは、羽をむしられた鳥です。危機を乗り越える最後の力が、この小さな鳥の思いやりから生まれるところも、印象に残ります。
読みかたりでは、「がりがり、がりがり」という繰り返しを大切にしながら、子どもたちの表情を見て、少し間をとってみるのもよいでしょう。イワーシェチカは助かるのかどうか、子どもたちは心配しながら聞いていることでしょう。
・・・
※『イワーシェチカと白い鳥』 I.カルナウーホワ再話、M.ミトゥーリチ絵、松谷さやか訳、福音館書店 2013年 (2026/10/19)









