ふるはしかずおの絵本ブログ3

『オサム』-「いいひと」とは何なのだろう

    

絵本の最後に、「ぼくのゆめ」という谷川俊太郎の詩があります。

ぼくの夢は、「いいひとになりたい」です。

絵本は、その「いいひと」を描いています。

ゴリラで。

    

    

ほかの生きものとともに いきる 

オサム

いばらない

みんなの布団をしいている

遠くの 山を 眺め

近所の子の 相談にのり

ふたりの子どもに 絵本を読んでいる

 

   

だれもが いい人だというけど

オサムは そう思っていない

 

 

どちらかというと無口

 

    

手紙をかく

昔教わった小学校の先生に

墓参りをする

    

   

オサムは今日も つつましく生きている

   

            ・・・

オサムは、いばらず、みんなの布団をしき、近所の子どもの相談にのり、ふたりの子どもに絵本を読みます。昔教わった小学校の先生に手紙を書き、お墓参りもします。特別なことをするわけではありません。ただ、つつましく、ほかの生きものとともに生きています。周りの人は、オサムを「いいひと」だと言います。でも、オサム自身は、そう思っていません。

      

周りから「いいひと」と思われているオサムの姿を見たあとで、「ぼくのゆめ」の詩を読むと、「いいひと」とは何なのだろう、とあらためて考えたくなります。 

            ・・・

※『オサム』 谷川俊太郎文、あべ弘士絵、童話屋 2021年 (2026/10/18)

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