ふるはしかずおの絵本ブログ3

『ロボットとあおいことり』

壊れたロボットが、青いことりを南の国につれていきます。

     

あるところに

しんぞうの 壊れたロボットが 

ゴミ捨場へ 捨てられました

    

ある日

凍りつくような 風のなかを

あおいことりが 飛んできました

   

 「ことりさん、こんなところで なにをしているの?

    

 「みなみの国に いくところです・・・

  でも、さむくて つかれて もう とべません」

    

 「ぼくの しんぞうが あったところが あいてるよ

  そこで おやすみよ

    

  

つぎの朝

あおいことりが むねの とびらを あけて

うたいました

  

 「いま、ぼくの しんぞうは うたを うたっている

 

ロボットは

ギシギシと たちあがり

ギイガシャン、ギイガシャンと 

ことりのうたに あわせて おどりました

    

ロボットは、

飛んでいけない ことりを

むねに しまい

南の国に 運んで あげることにしました

 

 荒れ野

 けわしい 山

 吹雪や 霧の中

 歩きつづけました

 からだじゅうが みしみし いたむなか

 たおれそうに なりながら あるきました

    

とうとう

南の国に つきました

でも、ロボットは うごかなくなりました

ロボットは がくりと あたまを たれました

    

あおいとりは

ロボットの むねに すみつづけました

とりたちは

木のように 両手を 空へさしのべている

ロボットで ひなを かえし

うたを うたっています

   

             ・・・

自分が壊れても、ことりを南の国に運んであげるロボット。最後は動かなくなってしまう悲しい結末ですが、あおいことりが、ロボットの胸に住みつづけました。また、鳥たちも、「木」のように両手をさしのべているロボットで、雛を育て、歌を歌っています。ロボットの姿を通して、「幸せとは何か」について考えさせられます。

    

読者の子どもたちは、ロボットはやさしい人だと思うことでしょう。その行為のふかい意味について、だんだん分かってくることでしょう。

    

「子どもは成長する」

シンプルな事実であり真実です。また、大袈裟な言い方になるかもしれませんが、私の教育観の根っこにある考えのひとつです。

     

             ・・・

※『ロボットとあおいことり』 デイヴィッド・ルーカス作、なかがわちひろ訳、偕成社 2007年  (2026/6/6)

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