
「わたりどりの オオソリハシシギが
いっしょうのあいだに とぶきょりは
ちきゅうから つきまでいって、
もどってくるよりも ながいといわれています」
(絵本の扉のことば)
毎年
オーストラリアや ニュージーランドから
アラスカに 旅をする オオソリハシシギ
翼に 白ぶちのある オオソリハシシギが、
仲間と 群れになって
北に むかって 旅にでるときが きました
ひるも よるも やすむことなく 6日かん
飛んで 飛んで 飛びつづけます
とちゅう、
ようやく 見つけた 干潟で
白ぶちは 旅を つづけるために
昼も 夜も 食べつづけます
こんどは 別の群れと いっしょに
旅を つづけます
飛んで 飛んで 飛びつづけ・・・
しるしのない みちを たどって
北の すみかを めざします
北の すみかに もどると
しろぶちは 群れを はなれました
アキュイ キュイ キュイ キュイキュー
キュイ キュイ キュー
しろぶちは うたい パートナーを みつけました
4つの たまごを あたため
そして
4羽の ひなを こうたいで だきました
キツネが 巣をみつけて やってきました
1羽の ひなどりだけが
草むらに かくれ キツネから のがれました
何週間後
成長した ひなどりも いっしょに
しろぶちたちは 旅を つづけ
海岸に やってきます
しろぶちの 羽は はえかわり
からだも たくましく なりました
日に日に 寒くなります
ある日
群れは 南を めざします
ちきゅうの はんたいがわに たどりつくまで
飛んで 飛んで 飛びつづけます
・・・
南半球から、アラスカまで1万キロ以上を飛び続けるオオソリハシシギ。絶滅の恐れも指摘されています。
はじめとおわりの場面に、車椅子の少年が登場しています。「ぼくも とべたら いいのになあ」と願っています。その少年のいる場所から、オオソリハシシギのしろぶちは、飛びたち、そこに戻ってきます。
さまざまの視点から描かれた絵には、立体感、遠近感があります。また、ウミガメ、ザトウクジラ、カナダヅル、コクガン、カリブーなど、移動する動物が、いろいろな場面に描かれています。
渡り鳥とは違いますが。チョウにも、4000kmほどを旅する、オオカバマダラというチョウがいます。1往復に複数の世代を要するため、オオソリハシシギのような渡りとは異なりますが、おどろくべきチョウの「旅」です。オオソリハシシギと同様、生きるため、子孫を残すために必要なことなのでしょう。
・・・
※『めぐり めぐる』 ジーニー・ベイカー作、わだすなお訳、ポリフォニープレ 2021年 (2026/5/16)









