
夏になれば、無用の ダルマすとーぶ。
でも、役に立つあたらしい場所をみつけました。
夏のある日、すとーぶ が 言いました
「なつじゅう ものおきで くらすなんて つまらないや。
しごとを みつけて はたらこう」
ぼくは すとーぶ
はたらきものよ
なにか ごようは
ありませんか!
おくさんたちは みんな 知らん顔
「いまじゃ きらわれるんだ」と
すとーぶは かなしくなりました。
ごみ集めの 車にくるまに 押され
すとーぶは
ごろごろごろ
坂道を ころげて、
気を 失い、森まで ころがって いきました。
森のどうぶつたちは、すとーぶのことを わかりません。
「なんだろ。おうちみたいだね・・・
はいってみよう」
すとーぶは、うさぎや りすが 遊んでいるので・・・
「くすぐったい」
どうぶつたちは びっくり。
でも、すとーぶが こわがらないで 遊ぼうよというと。
すとーぶのうちで みんな かくれんぼをします。
おおかみが やってきて
ストーブのなかに みんなを 閉じこめることにしました。
「あとで たべることにしよう」
おおかみが すとーぶの扉を 閉めようとしたとき、
すとーぶが おおかみを おさえつけました。
おおかみは むちゅうで 逃げだしました。
みんなは すとーぶに 感謝します。
そして、いまも 毎日 森でたのしく くらしています。
ぱんや りんごを
焼いたりして あげることも あるそうですよ。
・・・
なつかしいダルマストーブです。煙突がついた鋳物のストーブ。小学校の頃、これを使っていたことを思いだしました。石炭が燃料です
「すとーぶ」は、たしかに、夏には用がありません。町では邪魔者あつかいでした。でも、森のどうぶつたちには、すてきな家になりました。おおかみから守ってくれる存在です。森では、すとーぶは人気者、森の仲間とたのしく暮らしています。
わたしたちには、夏には用がない「すとーぶ」ですが、森のどうぶつたちには、価値あるものになりました。ものの価値は、「誰にとって」、「何のため」で変わることを再発見します。
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※『もりへいったすとーぶ』 神沢利子文、片山健絵、ビリケン出版 1999年









