ふるはしかずおの絵本ブログ3

『マークとピクシー』- 動かない石垣が物語を動かす

マークを食べようとしたピクシーが、マークの友だちになりました

         

ジョーンズ夫人は

アンジェロさんの作った 石垣が 大好きです

 

  「あなたは、せかいでいちばん いしがきをつくるのが 

   じょうずなんじゃないかしら!

     

シマリスの マーク

アンジェロさんの 石垣が 大好き

ここを 住処と していました

  

     

ジョーンズ夫人が、

シャムねこの ピクシーを 飼いはじめました

   

ピクシーは、

シマリスが 好きでした

というのも

「ネズミより おいしそう!」と 思ったからです

  

   

ある夜

ピクシーは

シマリスのマークを 口にくわえていまし

   

 「なにをしているの ピクシー!?

   

マークとピクシーの大騒動が おこりました

      

   

よく朝

ジョーンズ夫人は、

マークを 鳥かごに 寝かせました

ピクシーは 足を折り

お医者さんに ギブスを つけて もらいました

 

動けないマークと ピクシーは 

じっと 見つめあうように なりました。

いっしょに、ミルクも のみました。

   

 「ピクシー、歩けるようになったら

  いっしょに ひなたぼっこを しようよ

 

 「いいわね マーク

    

やがて、

ピクシーは、

マークだけでなく、

アンジェロさんの石垣に住む、シマリスのみんなと 仲良くなりました。  

結局、アンジェロさんが つくった石垣が、

しあわせを みんなにもたらした、というおはなしです。

      

                ・・・

不思議な「災い転じて福となす」のおはなしです。

『ごきげんならいおん』のルイーズ・ファティオ、ロジャー・デュボアザンのコンビによる絵本です。ハッピーエンドの絵本です。デュボアザンの絵は、緩急の流れがあり、生き生きとしています。

          

この絵本で気になるのが「石垣」です。

石垣は動きませんし、ものも言いません。それなのに、この石垣が、物語を動かしています。石垣が、出来事のきっかけとなり、人物たちの成り行きにおおきな影響をあたえています。あらすじではわかりにくかったもしれませんが、アンジェロさんがつくった石垣は、単なる背景ではなく、大切な形象です。

      

黙ってそこにある「もの」が、思いがけず、人や動物の出会いを生み、物語をつくっています。

          ・・・

※『マークとピクシー』 ルイーズ・ファティオ作、ロジャー・デュボアザン絵、石津ちひろ訳 好学社  2024年  (2025/9/11)

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