ふるはしかずおの絵本ブログ3

『ジュマンジ』― 緻密な絵が、日常を不思議な世界に変える

ゲームの中で起きたことが、家の中で本当に起こりはじめたら――?

      

    

ジュディと ピーターの姉弟は、

公園で、見たことのないボードゲームを 見つけました。

「ジュマンジ」

ジャングルの冒険をするゲームです。

    

家に 持ち帰り、

解説書を読むと こうありました。

  

 

 「いったんはじめたら、だれかが黄金の都市にとうちゃくするまで、

  そのゲームはがおわることはない」

 

 

さいころを振り、こまを進めると…… 

  

 〈ライオンがおそいかかる。ふたつうしろにもどる〉

   

なんと、ライオンが あらわれました! 

   

   

ライオンを、なんとか、2階に閉じこめて、

また、さいころをふり、こまをすすめると    

 

 〈猿にたべものをぬすまれる〉

   

サルたちが、家の中を 走りまわります

   

    

続けて サイコロを 振ると

部屋には、雨まで 降りはじめます

あんない人が あらわれ

眠り病に かかり

サイの 群れが あらわれ

ニシキヘビが しのびこみ

火山の噴火が おこります

      

ゲームのなかで 起きたことが、

現実の世界で 起こっているのです。 

ふたりは、ゲームを終わらせることができるのでしょうか。

     

        ・・・

ありそうもないことが、まるで本当に起きているかのように描かれています。クリス・ヴァン・オールズバーグの絵は、細部まで緻密に描かれています。見慣れた家の中にライオンやサルがあらわれると、現実の風景そのものが、いつの間にか不思議な世界へと変わっていきます。ゲームをしているだけのはずが、いつの間にか、ふたりは本当の冒険のただなかにいます。絵を見ていると、自分もその家の中にいるような気持ちになります。

     

ゲームが進むにつれて、緊張感が高まっていきます。次に何が起こるのか、ページをめくるのが楽しみになる絵本です。

        ・・・

※『ジュマンジ』C.V.オールズバーグ作、村上春樹訳、あすなろ書房、2019年  (2026/10/30)

SHARE