
ワニのクロッカスが、スイートピーさんの農場に 住むまでのおはなし。
花を見ている、表紙の絵が伏線です。
かしの木の中に、ワニのクロッカスが 隠れています
「きゅうくつで まいっちゃうよ」
「どうして、しっぽを ぴょこんと もちあげた かっこうで
そんなとこに じっとしているのよ?」
とあひるの パーサが ききました
「この 歯のせいさ。だれもが こわがるんだ」
パーサは、
クロッカスが しっぽも ゆっくり のばして くらせるように
スイートピーさんの農場の 納屋へ つれていきます
でも、納屋の どうぶつたちは おおさわぎ
うま うしは 大声で なきたて
ひつじ ぶたは 鶏小屋に つっばしり
やぎは 肝を つぶし
にわとり あひるは バタバタ とびまわり
いぬの ココは 声がかれるまで ほえたてました
でも、
パーサに たのまれ
みんなは わらを はこび
クロッカスの ベッドを つくりました
ある日のこと
おくさんが 納屋で クロッカスを 見つけてしまいました
ワ、ワ、ワ、ワニだわ!
みんなは クロッカスを 床の下に 隠したので、
ご主人の スイートピーさんには 気づかれませんでした
「むねが いたむよ おくさんを あんなに こわがらせてしまってさ」
つぎの朝
クロッカスは
野のくさと 白いひなぎくを たばねて
ポーチの テーブルのうえに おきました
花たばを 見たとき おくさんは どんなに よろこんだことか
クロッカスは、こんどは むらさきの花を おくりました
つぎは きいろい花・・・
スイートピーさんと おくさんは
だれが 送ってくれるかを 見つけようとして
ポーチのドアに かくれました
すると、いきなり
赤い花を かかえて クロッカスが あらわれました
「わたしと いっしょで 花が 大すきなんだわ」
おくさんは クロッカスの あたまを なでながら
おれいを いいました
あひるのバーサ、いぬのココ、ねこのキャロツト
農場の みんなも 大よろこびで やってきました

それから
クロッカスは、おくさんと パーサといっしょに
花だんの 手入れを するように なりました
クロッカスは、ひとりごとを いいました
「おなじ しゅみの ともだちに であえたら
よのなか ぐんと たのしいもんなんだよな」
・・・
みんなに怖がられているワニのクロッカス。おくさんのマルゲリータさんを驚かせてしまいました。クロッカスは花束を彼女に贈ることを思いつきました。やさしいこころの持ち主です。ひとは、見た目では分かりません。外見ではなく、どのようなことをしているかで、その人物のことが分かります。
奥さんに見つかるまでが前半、後半は「むねが いたむよ おくさんを あんなに こわがらせてしまってさ」から花束をおくり、パンプキン農場に住むことになります。また、『ワニのクロッカス なにができる?』で、ワニのクロッカスは、自分だけができる農場での仕事をみつけます。次回、紹介します。
・・・
※『ぼくはワニのクロッカス』 ロジャー・デュボアザン作、今江祥智・島式子訳、童話館出版 1995年









