ふるはしかずおの絵本ブログ3

『ラクダで塩をはこぶ道 サハラ砂漠750キロの旅』

砂漠のなかを、750キロも旅をする!!

     

アフリカ・マリ共和国

タウデニから、トンブクトゥまで、塩を運ぶ ぼく。

ぼくは、はじめて 塩を売る旅にでます

   

    

タウデニは、岩塩を 産出する

ぼくの 父さんは、塩を売る 商人だ

ぼくは、はじめて 父さんのキャラバンに 参加する

アザライと呼ばれる、10数頭のラクダの キャラバン

   

    

サハラ砂漠

ぼくの目にうつるのは 砂と空だけ

父さんは 教えてくれます

    

 「キャラバンは、月と星、風のかたちをたよりに すすむんだ

     

オアシスの町で

デーツ(ナツメヤシの果実)に、塩を一振りして 食べた

塩は 食べ物の味を ひきたててくれる

   

       

 「塩を運ぶアザライは、もう何世紀もこのルートでつづいている

     

つぎの町で

ぼくは、かあさんのために

ネックレスを 塩のひとかたまりと 交換した

塩は、宝物にもまけない 価値がある

     

つぎの町では

塩ひとかけと サフラン2輪と おじいさんと交換した

土にすこしまかれた 塩は、オアシスの水のように、植物をそだてる

   

     

砂嵐だ

   

ぼくは ぼくのラクダ、ラクマールの手綱をはなし 

ラクマールを 失ってしまった

    

 「ぼくは ラクマールをさがしにいく!」

 「やめておけ! 砂漠でなくしたものは、けっしてとりもどせない

    

とぼとぼ歩いていると、

砂のなかに ぼくのラクマールを 見つけた

ラクマールは 塩を ぺろりとなめると

たちあがった

  

   

泥土でできた 大きな塔が たっている

トンブクトゥ

    

    

ぼくたちは 

コーラナッツ、タカラガイ、布地、じゅうたん、ハチミツ、金などと

塩を交換した

    

ひとばん ぐっすり眠り、

おいしい朝ごはんを たべると

ラクダに 荷物を積み込み 家にかえる 旅をはじめた

  

 「さあ、おまえが先頭だ。がんばったごほうびだ」 

  

          ・・・

塩の道のドキュメンタリーのようでもあり、「ぼく」の成長物語のようでもあります。塩は、わたしたち人間だけでなく、動物や植物にとっても、たいせつで必要な物でした。また、塩は、金と等価なほど貴重なものでした。

   

作者のあとがき( 「歴史」「ラクダのキャラバン」「アザライをひきいる」「塩と金」「あなたがつかっている塩はどこから」「塩はどうして特別なの?」 )かあります。ここから教えられたことの一部です。

       

ラクダと徒歩の旅では、タウデニからトンブクトゥまで2週間かかる。トンブクトゥから先は、ニジェール川を下って、塩は、海岸地域や熱帯地域の人たちに売られたり交換されたりする。現代ではトラック輸送が多くなったこと。給料を意味する「サラリー」の語源は塩。

     

           ・・・

※『ラクダで塩をはこぶ道 サハラ砂漠750キロの旅』 エリザベス・ズーノン作、千葉茂樹訳、あすなろ書房 2025年  (2025/9/17)

SHARE