題名が おどろきです。
『ハエを のみこんだ おばあさん』。
There was an old lady who swallowed a fly.
アメリカの 古いわらべうたです。
1
ハエを
のみこんだ おばあさんが いました。
どうしてハエをのみこんだかはわからない。
おばあさん しんじゃうのかも しれないね。
2
おばあさん、
ハエをつかまえようとして、
クモをのみこみました。
でも、どうして ハエをのみこんだかは わからない。
おばあさん しんじゃうのかも しれないね。
3
つぎは、トリ。
トリをのみこんだのは、
トリに クモをつかまえてもらおうと おもったからで、
クモをのみこんだのは、
クモに ハエをつかまえてもらおうと おもったから。
でも、どうして ハエをのみこんだかは わからない。
おばあさん しんじゃうのかも しれないね。
マザーグース童謡にある つみあげ歌(accumulative rhyme)です。
以下
ネコ
イヌ
ウシ とつづきます。
ハエ、クモ、トリ、ネコ、イヌ、ウシをつぎつぎにのみこみ、
最後は、ウマ。
ウマをのみこんだ おばあさん。
あ~ぁ、
おばあさんは しんじゃった。
これで おしまい。
教訓 ウマをのみこむべからず
( まったく! )
つみあげ歌のおもしろさを体験します。言葉はまず体験。言ってみたい、おぼえてみたい気持ちから、幼児の言語生活はさらに豊かなものになることでしょう。言葉あそびも遊び道具のひとつです。言葉を遊び道具にして楽しんでください。早口で一気に読むとおもしろさは倍増です。また、シムズ・タバックさんの絵は、おばあさんのお腹のところに穴を開けています(上の絵)。飲み込んだ動物がわかる仕掛けになっています。彼の絵本の紹介は『 ヨセフの だいじなコート 』に続いて2冊目になりました。
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※『 ハエをのみこんだ おばあさん 』 シムズ・タバック作・絵 木坂 涼訳 フレーベル館 2002年 (2019/5/16)