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有名なグリム童話です。
登場人物は、
ろば、
いぬ、
ねこ、
おんどり、
そして、どろぼうです。
ろば、いぬ、ねこは、年をとり、飼い主に見捨てられます。
おんどりは、スープにされてしまうところでした。
・ ・・
ろばは、いぬを誘い、
ろばといぬは、ねこを誘い、
ろばといぬとねこは、おんどりを誘って
「ブレーメンに行こう・・・そこで音楽隊に入ろう」とします。
・・・
たどり着いたのは、どろぼうの家。
どろぼうたちは、ご馳走を食べています。
みんなは、どろぼうを追いだそうと知恵をしぼり、
いい考えを思いつきました。
それは・・・
・・・
ろばが 窓に 足をかけ、
いぬが ろばの背中に とびのり、
ねこが いぬの背中に よじのぼり、
おんどりが ねこの頭に とまります。
そして、音楽をはじめます。
ひんひん、
わんわん、
にぁあにぁあ、
こけこっこう。
みんなは叫びながら、部屋の中に なだれ込みます。
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どろぼうは、森の中へ 逃げていきました。
四人の仲間は、ご馳走を食べ、好きな寝床でねむりました。
(これでおしまい?)
・・・
どろぼうのひとりが、帰ってきました。
しかし、
ねこは、ひっかき、
いぬは、足にかみつき、
ろばは どろぼうをけっとばしました。
おんどりは、屋根の上から「こけこっこう!」
・・・
どろぼうたちは、二度と、この家に寄りつきませんでした。
四人のおんがくかたちは、二度と、この家をはなれませんでした。
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登場人物の呼称の変化について書いてみます。
ろば、いぬ、ねこ、おんどりは、それぞれ別の呼び名があります。あしげくん、かみつきやくん、ひげふきばあさん、あかあたまくん、と呼ばれています。
語り手は、三にんぐみ、四にん、四人のなかまたち、四にんの おんがくかたちと呼び方を変化させています。
また、泥棒にとって、ろば、いぬ、ねこ、おんどりは「あくまのばあさん」「ナイフをもった おとこ」「まっくろおばけ」「さいばんかん」です。人物のいろいろな呼び方とその変化がおもしろい。また、それがおはなしの筋を語っています。
異なる場所で、別々な生活をしていた、ろば、いぬ、ねこ、おんどりが、「四人のなかまたち」となり「四にんの おんがくかたち」になりました。「ブレーメンの音楽隊」の絵本は数多くありますが、フィッシャー(1909~1958)の絵と瀬田貞二(1916~1979)の訳のこの絵本を選びました。
・・・
※『ブレーメンのおんがくたい』 グリム童話、ハンス・フィッシャー絵、瀬田貞二訳、福音館書店 1964年