動物のおかあさんたちが、自分の子どもを運んでゆく場面が 描がかれています。
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おかあさん ねこは
こどもを くわえて はこびます。
おかあさん らいおんも
こどもを くわえて はこびます。
おかあさん ざるは
こどもを おなかに しっかり しがみつかせて はこびます。
おかあさん ちんぱんじーは
こどもを だいて はこびます。
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こあら は おぶって、
なまけもの は おなかに のせて、
かんがるー は おなかの ふくろで、
ぞう は はなで おして はこびます。
しまうまのこども は
おかあさんの あとから ついてゆきます。
いのしし のこどもたち も
かたまって ついてゆきます。
はりねずみ のこどもたちも
いちれつになって ついてゆきます。
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表紙の いぬ は こどもを くわえて はこんでいます。
裏表紙の さる は こどもを 背中に のせて はこんでいます。
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どの場面も、子どもを慈しみ育てているおかあさんの姿です。
文と文章の形式が整っている絵本です。
はじめは、「おかあさん~は ~して はこびます」の文型です。
後半の3つの動物については、「~のこども(たち)は ~して ついてゆきます」の文型になっています。また。わかち書きのひらがな表記です。
動物たちのリアルな姿を描いた薮内正幸さんの絵も、絵本の魅力です。
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※『どうぶつのおかあさん』 小森厚作、薮内正幸絵、福音館書店 1981年 (2022/11/5)