表紙に 描かれた どうぶつたちが、おはなしに 登場します。
表紙は、テーマを 表現します。
また、読者への 仕掛けです。
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のはらの 陽当たりのいい 砂地に
かめの おかあさんと こがめが 1ぴき。
「あなを ほって ごらん」
「みててね」
あなを ほったら、すなちは ぽかぽか
いいきもち。
のはらの 草のなかに
きつねの おかあさんと、こぎつねが 2ひき。
「はしってごらん」
「みててね」
はしったら、くさの なかは すうすう
いいきもち。
のはらの きのうえに
こまどりの おかあさんと、ひなが 3ば。
「うたってごらん」
「みててね」
うたったら、きの うえは そよそよ
いいきもち。
くりかえしです。
しまりすの おかあさんと こりすが 4ひき。
みつばちの おかあさんと あかちゃんばちが 5ひき。
ビーバーの おかあさんと こどもが 6ぴき。
かえるの おかあさんと こどもが 7ひき。
ふくろうの おかあさんと ひなが 8わ。
くもの おかあさんと こどもが 9ひき。
うさぎの おかあさんと こうさぎが 10わ。
おかあさんから、
あそんでごらん、ぶんぶんいってごらん、こえだをあつめてごらん、およいでごらん・・・・と言われると、
こどもたちは、みんな
「みててね」
そして、
みんな いいきもちに なりました。
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動物の親子のたのしい会話がくりかえされます。おかあさんは、子どもが一歩ふみだせるように、やさしく励まします。子どもたちは、それに応えます。子どもは、このように周囲の期待に応えようとして、成長するのでないかと思います。言いかえれば、子どもの成長を励まし、見守る人が大切です。
絵は、『川はながれる』のロジャンコフスキーです。2色刷りのページと多色刷りのページが交互に続きます。
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※『おおきなのはら』 ジョン・ラングスタッフ作、フョードル・ロジャンコフスキー絵、さくまゆみこ訳 光村教育図書 2000年 (2024/1/25)