ふるはしかずおの絵本ブログ3

『ぼくのともだちは、あたまに はながさいている』- ともだちを思いやるぼく

 

「ぼく」は、ともだちを思いやり、ともだちを受け入れます。

    

   

ぼくの ともだちは デイビット

頭に、きれいな花が 咲いている

みんな、デイビットが だいすき

ぼくたちは いつも いっしょに あそぶ

    

  

ある日のこと  

ぼくは デイビッドの花に お水を やっていたんだ

そしたら

花びらが いちまい とれてしまった

   

 

 あそぼうって、いっても デイビッドは、あそばなかった

    

 

つぎの日

デイビッドは 帽子を かぶってきた

おしゃべりも しない

デイビッドが 帽子を とると

    

 頭の花は、かさかさして、

 ぽきっと おれそうな 小枝 みたいだ

  

   

みんな 近づこうと しない

とんがった 枝で けがを するかもしれないから

   

ぼくは いいことを 考えた

紙の花を たくさん つくり、

デイビッドの あたまに つけてあげた

みんなも つくった

    

  

ある日

デイビッドのあたまに 紙の花ではない 花を みつけたんだ

デイビッドの 花

あたらしく咲いた花は どの花よりも きれいだ

   

いまは

デイビッドの あたまに

たくさんの 花が さいている

  

でも、

つくった 花は もっておくね

デイビッドが 困った時のために

   

             

頭に花が咲いているという、不思議な姿のデイビッド。この花は、デイビッドの個性や、その人らしさを象徴しているのでしょう。

     

花が散り、元気をなくしたデイビッドは、いつものように遊ばなくなり、友だちとの間にも距離が生まれます。「ぼく」は、そんなデイビッドを見て、どうしたらよいかを考えます。花が散った理由を問いただすのではなく、紙の花をつくって、頭に飾ってあげました。すると、ほかの子どもたちも、それに加わります。「ぼく」は、デイビッドの気持ちを想像し、自分にできることを考えたのです。

      

デイビッドの花が再び咲いたあとも、「ぼく」は、また困るときがあるかもしれないと紙の花をとっておきました。友だちを思いやるとは、相手の問題を解決してあげることだけではありません。相手の気持ちを想像し、その人が困ったときにも、そばにいることなのかもしれません。 

     

             ・・・

※『ぼくのともだちは、あたまに はながさいている』 ジャーヴィス作、万木森玲訳、岩崎書店   2023年

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