
人物と読者の関係が、読者の体験をつくります。
ある暑い日
ライオンが 帽子を買いに、まちに やってきました
でも、ライオンは、まちの人たちに
追いかけられ、
アイリスの 家に 逃げこみました
アイリスは
ライオンを 家のなかに かくしました
でも、おとうさんと おかあさんに
見つからないようにするのが ひと苦労
からだが おおきいし
もじゃもじゃだし
おもたいし
でも
いっしょに 遊び
アイリスは 絵本をよんで あげます
でも、ライオンは とちゅうで 眠ってしまいました
そこへ
おかあさんが やってきました

ひゃあああ!
ライオンは いちもくさんに にげだしました
でも、
まちで いい 隠れ場所を みつけました
2頭の ライオンの銅像の あいだです。
ここなら 高くて だれも きづきません
高い ところから どろぼうを 見つけました
ライオンは・・・
ぐわああああっ
ライオンは どろぼうを 取り押さえました。
ライオンは まちの 英雄です
市長さんが いいました。
「ごほうびに なんでも ほしいものを あげますよ」
「それなら、帽子を ください」
「おしゃれな ライオンさん」と
アイリスは いいました
・・・
読者は、ライオンを隠そうとするアイリスに同化して、読んでいくことでしょう。
「おとうさん、おかあさん(人物)は知らないのに、読者は知っている」というパターンから、前半は、ライオンが見つからないか、読者は心配になることでしょう。見つかってしまった時、ライオンも、アイリスも、読者もびっくり。これからどうなるのでしょうか、心配になります。前半の心配とは少し違う心配です。きっと先を知りたいことでしょう。
でも、ハッピーエンドの一安心。「楽しかった。もういっかい読んで」。
ライオンは、絵本を読んでもらいましたが、その絵本は『おちゃの じかんに きた とら』でした。ライオンは、この絵本が大好きでした。ユーモアですね。また、「いちもくさん」という言葉がでてきます。すこしむずかしい言葉ですが、ライオンのおかれた状況から理解することでしょう。
・・・
※『ライオンをかくすには』 ヘレン・スティーヴンズ作、さくまゆみこ訳、ブロンズ新社 2013年 (2025/7/13)









