
ぼくの家の 庭は、冒険の世界。
ぼくの想像力が、うみだした世界です。
ぼくは、かあさんから
りんごを買う、お使いを たのまれた
ぼくの家は、世界で いちばん おおきな庭のある家
ぼくは 庭を通って、八百屋さんに むかう
ぼくと いっしょに くる?
はじめは いちばん こわい 「森」
ドラゴンが すんでいるって、ともだちは言う
しっ、しずかに
いびきが きこえる?
おおおとこが ねむっているんだ
こんどは ごつごつの 岩山
きけんな くまが いる
ぼくは くまなんて へっちゃらだよ
こんどは 「海」(ほんとうは庭の池)を めざすよ
ふかい 海
ひとくいザメも いる
海賊も でるよ
たいほうを うってくる
ドーン!
ふう、なんとか たすかった
ぼくは 悪者の すみかの そばに 隠れている
きみは おおごえが だせる?
むこうが びっくりしたすきに、かけけるから
ちからを かして
だっしゅつ せいこう

やっと おつかいが おわった
ぼくと いっしょに 川で 泳ごう
(川で水遊びをしています)
ぼくは もう 水着だよ
きみも じゅんび できた?
・・・
ぼくの想像の世界では、ドラゴンが住み、巨人がいびきをかき、おそろしい熊やひとくいザメ、海賊がでてきます。でも、それは、みんなぼくの庭(上の絵の真んなかの家)の世界のことです。
「ぼくのうちが、どこかわかる?」「そんなのかんたんって、思うでしょ?」「きみは おおごえが だせる?」という語り手の「ぼく」の呼びかけが、随所に見られます。聞き手の「きみ」に呼びかけている言葉ですが、読者は自分に言われている言葉だと思うことでしょう。読者をおはなしの世界へみちびきます。
俯瞰された町の様子の絵があります。絵は、おはなしを外から客観的にみるように導きます。いっぽう、ドラゴンや海賊の場面などはクローズアップの絵です。絵の構成も、読者の体験を複雑にする仕掛けです。オランダのロングセラー絵本です。
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※『ぼくといっしょに』 シャルロット・デマトーン作、野坂悦子訳、ブロンズ新社 2020年 (2025/11/9)









