空想 と 現実が ひとつになった
はろるどの 世界です。
( とても かわいい はろるど。 )
・・・
かべに 絵を かきたく なりました。
はろるどは、
むらさきの くれよんで、
いえ
もり
おか
みち
つき を かいて いきました。
・・・
すると、
はろるどは、
いつの間にか 絵のなかへ。
はろるどは、
まちを みおろす 巨人です。
( 絵の なかで )
・・・
丘を ひとまたぎ、
海を わたり、
高い やまを 越え、
あっ!
はろるどは、
あやうく、
飛行機に ぶつかりそうに なりました。
はろるどの ふしぎな ぼうけんです。
( 絵の なかで )
・・・
こんどは 線路。
遠近法を 使った 絵の なかで、
線路は どんどん おおきくなっていきます。
ひなぎくも おおきい。
でも、
はろるどは、 そのまま。
いつのまにか、
ひなぎくの はんぶん !
小鳥よりも ちいさい はろるど !
( 絵の なかで )
・・・
どう やって、 帰ったら いいのでしょう ?
はろるどは、
小石に 腰かけて 考えます。
そして、
気が つきました。
「 なんだ、 こりゃ ただの えだよ ! 」( 笑 )
「 ぼくは おおきくも なけりゃ、 ちいさくも ないさ。 いつもと おんなじさ ! 」
・・・
はろるど は、
絵の なかで、
おおきく なったり
ちいさく なったり。
わたしたち は、
現実の なかで、
おおきく なったり
ちいさく なったり
かも しれません。
・・・
※ 『 はろるどの ふしぎな ぼうけん 』 クロケット・ジョンソン作、 岸田衿子訳、 文化出版局 1971年
【追記】
私が読んだ、はろるどの 絵本は、 他に 『 はろるど まほうの くにへ 』 ( 1987年 ) と 『 はろるど と むらさきの くれよん 』 ( 1987年 ) が あります。 どちらも岸田衿子訳で、 文化出版局の出版です。 アニメーションにも なっています。 動きの ある 『 はろるどの ふしぎなぼうけん 』 も 面白い作品で した。