ふるはしかずおの絵本ブログ3

『 空とぶ  ライオン 』- ライオン の 悲喜劇 です

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ライオンの すがたを

かりた 人間の おはなし。

( おはなしって、みんな そうですけど。 )

・・・

ウォー

ライオンは、

いさましく ほえると、

地面を けって

空を

かけのぼり、とびあがって、

えものを とりに いきます。

そして、

しんせきの

ねこたちに、ごちそうを するのです。

・・・

 ほうっ、

    さすが ライオンだ 

と ねこたち。

・・・

ねこたちは、まいにち やってきます。

ある日、

ライオンは、つかれはて、

きょうは ひるねが したいんだ

でも、

ねこは、わらい ころげます。

・・・

しかたなく、

ライオンも、

 あ は は は ・・・・

(  悲しい 笑い。 )

・・・

その 夜、

ライオン は、つかれたと いって、

さめざめと なきました。

( 悲しい ところですが、おかしい )

そして、

ライオン は、たおれ、

きんいろの いしに なってしまいます。

・・・

何百年後 も

ライオン は、

きんいろの いしのまま。

そのとき、

「 これは なに ? 」

「 どうして ねて いるの ? 」 の 声。

・・・

それを

きくと、

きんいろの いしの ライオンは、

ぶるぶるっと みぶるいし、

ウォー と ほえ、

じめんを けって、

空に かけあがって いくのです。

・・・

期待に こたえようとして、がんばりすぎる ライオン。

よわみを みせられない

ライオン( 人間 )。

( 悲喜劇ですね。 )

その結果、

くるしい 立場に。

気の毒ですが、おかしい。

わたしたちも、

このライオンと

同じようなことを しているのかもしれません。

・・・

※『 空とぶ ライオン 』 佐野洋子 作・絵、  講談社  1993年

佐野洋子さんの絵本は、以前このブログで、『 おじさんの かさ 』( 講談社 )を紹介しました。 また、『 百万回 生きた ねこ 』( 講談社 )もすてきな作品です。

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