中国の 少数民族、イ族に伝わる
痛快な おはなしです。
・・・
子どものいない 老夫婦に
九つ子が うまれました。
子どもたちの 名前は
・・・
ちから もち
くいしんぼう
はら いっぱい
ぶって くれ
なが すね
さむ がり や
あつ がり や
切 って くれ
みずくぐり。
9人の 兄弟は、
みんな にていて
不思議なちからを もっています。
・・・
子どもたちが おおきく なったとき、
王さまの 宮殿で、
竜のかたちをした 柱が 倒れてしまいました。
王さまは、
おふれを だします。
・・・
はしらを、 もとどおりに できたものには、
のぞみの ほうびを とらせる。
・・・
ちからもち の 登場です。
ちからもちは、
柱を 軽々と 持ちあげなおしました。
しかし、
王さまは、
ほうびを あたえる どころか、
つぎつぎと無理難題。
・・・
そのような ちからもちなら
きっと、おおめしが くえるはずじゃ。
・・・
ごはんを
いっぱい たかせました。
たべられなければ ・・・ ろうやに、 ぶちこめ。
そこで、
くいしんぼう の 登場です。
くいしんぼうは、
おかまの ごはんを
ペロリと たいらげて しまいました。
・・・
つぎは、
なにも 食べさせないように しますが、
こんどは、
はら いっぱいの 登場です。
・・・
ぶってくれ
ながすね
さむがりや
あつがりや
切ってくれ も
つぎつぎと 大活躍。
さいごは、
みずくぐり。
・・・
みずくぐりは
大川の 水を すいこんで
ぷ う ー つ !
すると、
王さまも
宮殿も
なにもかも
波に のまれて いったのでした。
・・・
超能力を もった
これらの 人物は、
だれでも
どこか
すぐれているところを もっている ということです。
そして、
おたがいの よさを いかし
わるい王さまに うちかったのです。
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※『 王さま と 九人の きょうだい 』 中国の民話、 君島久子訳、 赤羽末吉絵、 岩波書店 1969年
君島 久子さん の 『 「 王さま と 九人の兄弟 」 の 世界 』 ( 岩波書店 2009年 ) に よる と、 このような おはなしは 中国各地にあり、 また その起源は、 紀元前に まで さかのぼれる そうです。
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