これは おねがいが かなった おはなしです。
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ほっきょくせいさん
うみの おほしさん
おふねがほしいの
わたしの なまえつけた おふねで
おもいっきり うみを はしりたいの・・・
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わたしの名前をつけた船で、
海を走りたい、という願う マーガレット。
彼女が、ベッドに潜り込み、
目が覚めると、
マーガレットは、船の中にいます・・・
( ファンタジーです。 )
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弟のジェームスと 航海に出ていきます。
船のデッキには 小さな畑があります。
やぎや
ひよこもいます。
りんごとももとオレンジの木もあります。
彼女は、船室をかたづけ、
昔の船乗りの歌をうたいます。
マギーBは、かろやかに船出。
マーガレットは、夕御飯のために
デッキの畑から、トマトやニンジンを取り、エビやすずきを釣ります。
そして、おいしいシチューを作ります。
ふたりは
クッキーのおやつを食べ、
数のお稽古をはじめました。
( 数のお稽古の歌 があります )
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空が暗くなり、嵐がやって来ます。
稲光が響き、
マーガレットは、いかりをおろし、船室のドアを閉めます。
マギーBは、もう、だいじょうぶ。
夕御飯のあと、ジェームスのために、マーガレットは子守唄をうたいます。ふとんを彼にかけ、外をのぞくと嵐は過ぎ、静かな雨が船室の上で 子守り唄 を歌っています。マーガレットは、ぐっすりと眠りにつきます。
マギーBの いちにちは おわりました。
少女が星に願いをかけ、夢が実現するファンタジーです。
弟のジェームズの世話をするおかあさん役を演じたり、料理を作ったり、自分の好みにあわせて船室をととのえたり、少女マーガレットの夢が詰まったおはなしです。船で航海したい彼女の夢は、自分だけの世界をもちたい私たちの夢でもあります。花、鳥、さかな、くだもの、やさい、マフィンや蜂蜜、どうぶつ、バイオリン、きれいに飾られた部屋、コッブやなべやアイロンなどの日用品もきちんと描かれています。
船乗りの歌、数のお稽古の歌、子守り歌もあります。ミュージカル仕立ての演出ができそうな絵本です。
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※『 わたしのおふねマギーB 』アイリーン・ハース作・絵、うちだりさこ訳 福音館書店 1976年 (2019/3/25)