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しょうたは、納豆が大嫌いな子どもです。
夏のはじめ、
おじいちゃんと あお だいずの種をまきました。
「 そのうち、しょうたが だいすきな えだまめ にもなんだぞ 」。
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芽がでて、
花が咲き、
さやができました。
ゆでると枝豆に。
「うまい ! とくべつ うまい! 」。
「そうか。 しょうた、 うめえかぁ 」。
おじいちゃんは、
大豆には まだまだおもしろいことがあると言います。
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秋のおわり、
茶色くなった 大豆を刈りとって、
むしろに ならべて日にあてました。
「らいねんも まくんだ 」。
そして、
大豆を
煮たり、いったりして食べること、
みそ、
しょうゆ、
とうふに、
変身することを おじいちゃんは教えます。
それから、
「とっておきの へんしん が あるんだかんな 」。
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冬の朝、
おじいちゃんは竈で大豆をゆでました。
そして、
おばあちゃんといっしょに
わらづと( 藁の 入れもの )に詰め込みました。
2日後、
納豆のできあがり。
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しょうたは、おもいきって納豆をたべました。
「 うまい ! じいちゃん 」。
「 なっとうはよ、おおむかしっからある まほうのたべものだかんな」。
おじいちゃんは、
こんど、
秘密のほしなっとうの作り方を教えるつもりです。
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納豆ができるまでを、 おはなし仕立てで語ります。大豆の大変身。そして、 日本の伝統食・納豆を再認識します。
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※ 『 しょうたと なっとう 』 星川ひろ子、 星川治雄 写真・文 小泉武夫 原案 ・監修 ポプラ社 2003年