画家・谷川晃一さんの『うそうさぎ』。
世のなかに絶対いないうさぎたちです
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うさぎ ぶた
しましま うさぎ
うさぎ とら
うさぎ ひょう ( 上の絵 )
うさぎ かば
うさぎ へび
うさぎ ごりら
うさぎ ピカソ
うさぎ ゆうれい
うさぎ だちょう
うさぎ ぞう
うさぎ じゃんぼ
うさぎ つき
うさぎ にんぎょ
しろうさぎ (これはホンモノ)
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どのようなうさぎかは、絵を見れば一目瞭然です。言葉より絵の本と言えるかもしれません。文章はダジャレで遊んでいます。
うそだちょう / うさぎ だちょう
うそが おおいぞう / うさぎ ぞう
うそつき / うさぎ つき
( ちょっと やりすぎじゃない。)
(そうかもしれない。)
世の中に絶対にいないうそうさぎたちです。読者の感想は、きっと、「うっそ~~~」となることでしょう。
この絵本の笑いとユーモアは、読者の常識を前提にしています。うさぎや他の動物についての常識がないなら、意味のわからない絵本になるでしょう。「しまうま」と「うさぎ」を知っているから、「しまうさぎ」が笑えます。『うそうさぎ』の絵本を楽しめるということは、ある意味、子どもが成長した証です。笑いながらよめる絵本、想像力を刺激する絵本です。みんなでオリジナルな「うそうさぎ」を作ってみてください。
歴史をふりかえると、人間は複数の動物を合成して、多くの架空の存在を創造してきました。ペガサス、ミノタウロス、ケンタウロス、スフィンクス、マーメイド、キマイラ・・・。 この絵本の場合、合成された「うそうさぎ」は、ユーモアたっぷりで、グロテスクではないところがミソです。遊びごころいっぱいの『 うそうさぎ 』です。
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※『 うそうさぎ 』谷川晃一さく、 福音館書店 2014年 (2021/7/2)