![](https://ehon.furuhashi-kazuo.com/wordpress/wp-content/uploads/2022/04/パン-2.jpg)
表紙の人物が、パンどろぼうです。表紙から、もうおはなしが始まっています。
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「おれは パンどろぼう。おいしいパンを さがしもとめる おおどろぼうさ」
パンどろぼうの掟が、壁に貼ってあります。
ふっくらやきたてをねらう
いただくパンはひとつだけ。
いただくときはかんしゃをこめて
ある日、パンどろぼうは、森の中でパン屋をみつけました。
「ちょっと のぞいてみるか・・・」
![](https://ehon.furuhashi-kazuo.com/wordpress/wp-content/uploads/2022/04/20220427_115304-2.jpg)
おいしそうなパンが並んでいます。
「あじみを してみよう」
かくれみの術、
はやあしの術、
ねらったパンを かついだら
いっきに ピューン!
「しめしめ やったぞ!」
「いただきま~す!!」
まずい
パン屋さんに抗議します。
「なんだ このまずいパンは!」
「パンがしゃべっているぞ。いったい なにものだ?」
「おれはパンじゃない! パンどろぼうだ!」
パンどろぼうの正体は、ねずみでした。
![](https://ehon.furuhashi-kazuo.com/wordpress/wp-content/uploads/2022/04/20220427_115315-2.jpg)
パン屋のおやじさんは、驚きましたが、こういいました。
「そもそも むすみは いけないよ。・・・ちゃんと あやまってください」
「わかったよ」
「きみも いっしょに パンを つくるのは どうだろう」
パンどろぼうは、
ぴかぴか
ふわふわ
しっとり
もっちもっちのパンを つくりました。
森のパン屋さんは 大賑わいです。
パンどろぼうのねずみは、パン職人になりました。
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パンを食べるときの幸せそうな表情のパンどろぼう。 パンどろぼうの仕草もおもしろい。愛らしいパンどろぼうのキャラクターです。
かくれみの術とはやあしの術をつかって、パンどろぼうはパンを盗みに入りました。でも、絵の中に姿が見えています。「ここにいるよ」とパンどろぼうを見つける楽しみがあります。ユーモアがあります。ハッピーな結末も人気の秘密のひとつでしょう。
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※『パンどろぼう』 柴田ケイコ作、角川書店、 2020年