![](https://ehon.furuhashi-kazuo.com/wordpress/wp-content/uploads/2023/05/-e1685248912368.jpg)
江戸時代の火消し、明治初期、大正時代、昭和初期、1950年代、60年代の消防、そして、いま(1981年)の消防をくらべています。
江戸時代の 火消しは、
火が 燃え ひろがらないように、
まわりの家を 壊すだけだった。
竜吐水、桶、まとい、火の見櫓が、描かれています。
明治時代
蒸気ポンプを 人や馬が 引いて、
ガラガラ、ガラガラ。
火事場に むかう。
1920年ごろ
ポンプ車(アメリカからの輸入車)
水管車(ダッジ)
木製はしご車(ベンツ)
かじだ! それゆけ。
ウーウー、カンカン
しょうぼうじどうしゃが はしる。
![](https://ehon.furuhashi-kazuo.com/wordpress/wp-content/uploads/2023/05/むかしの①.jpg)
1935年ころ
ポンプ車(国産)、
救急車、
照明車(ダッジ)
1950年ころ
はしご車(ベンツ)、小型ポンプ車(ジープ)、水槽付きポンプ車
1960年ごろ
ポンプ車、はしご車、高圧ポンプ車、救急車が出動。
ピカピカ ひかる 赤燈が ついた。
いま(1980年ころ)
はしご車、救助車、救急車、排煙高発砲車、照明電源車、司令車、広報車、ポンプ車、レスキュー・タワー車、耐煙救出車(モグラ)、スノーケル車が ビル火災に出動。
ヘリコプターが、屋上に 取り残された 人を 助けにやってきた。
![](https://ehon.furuhashi-kazuo.com/wordpress/wp-content/uploads/2023/05/むかしの②.jpg)
消防自動車はかっこいいと思っている子、車好きな子どもには、たまらない絵本です。
江戸時代の火消しの様子、服装、道具が、しっかり描かれています。時代による消防の変化、各時代の社会の様子もわかります。歴史の認識は、子どもには難しいことですが、消防という具体的なことを通して、時代の変化や歴史について、わかっていくことでしょう。
ところで、消防車が赤いのは、なぜなのでしょうか。消防車の色は、じつは法律で決められています。また、なぜ赤になったのかについては、外国から輸入した消防車や蒸気ポンプが赤だったから、と考えられているようです。
初版は1981年ですので、いまの消防の「いま」とは、1981年ころのことです。
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※『むかしのしょうぼう いまのしょうぼう』 山本忠敬文・絵、福音館書店 2019年 (2023/6/12)