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モンシロチョウ、ナミアゲハ、ウラギンシジミの成長過程を描いた、科学の絵本です。
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春、
菜の花の葉っぱら裏に、
しろい たまご。
ゴマよりも ちいさい。
色がかわり、
イモムシになり、
大きくなると、
よいしょ よいしょ かわを ぬぐ
たべて ふとって また ぬいで
くきに のぼって、いとを はぎ
からだを しつかり くくったら・・・
背中がわれ、
かわを ぬいで・・・
さなぎになった!
色が変わり、なかが 透け、背中がわれ、
まるまった はねを ひらくと・・・
![](https://ehon.furuhashi-kazuo.com/wordpress/wp-content/uploads/2023/06/へんしん①.jpg)
ほら、みて モンシロチョウ
夏、
サンショウのはっぱに ちいさな まんまる たまご
色がかわり、
イモムシになり、
だんだん みどりになってきた
瀬下中がわれ、皮をぬぎ、さなぎになる。
色がかわり、背中がわれ、はねを ひろげると・・・
ふわり ナミアゲハ
秋、
クズの つぼみに まっしろい たまご。
こんどは、ウラギンシジミの成長過程が 描かれています。
春を待つ ウラギンシジミです。
![](https://ehon.furuhashi-kazuo.com/wordpress/wp-content/uploads/2023/06/へんしん②.jpg)
絵本の最後に、産卵、孵化、脱皮、蛹化、羽化について説明があります。
モンシロチョウ、ナミアゲハは、さなぎの状態で冬を越し、春に羽化します。
ウラギンシジミは、チョウになって、越冬します。
監修をされた井上大成さんの詳しい「昆虫の脱皮と変態」の解説も勉強になります。その中の一文です。「地球上で知られている生き物の種類の半分以上が昆虫です。昆虫がこのように繁栄しているのは、羽根があるからだといってよいでしょう」
昆虫画家の桃山鈴子さんの絵は、点描です。とても丁寧で、質感までをしっかりと表現しています。
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※『へんしん すがたをかえるイモムシ』 桃山鈴子作・絵、井上大成解説・監修、福音館書店 2022年 (2023/9/9)