こいぬが生まれ、成長していく姿をとらえた写真絵本です。
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お隣の いぬに あかちゃんがうまれるの
いっぴき わたしが もらうんだ。
かあさんいぬが
足をふんばり、あかちゃんを おしだす
あかちゃんは ふくろに はいっている
かあさんいぬは 歯で ふくろを やぶる
ぺろぺろなめて きれいに かわかす
3びき うまれた
この いぬを もらうんだ。
なまえは ソーセージ。
めかたは ほんのすこし
目は 見えない
まぶたも くっついている
耳も きこえない
あるけない
たべられない 歯がないから
声はだす すぐに なきだす
おっぱいに すいかたを ちゃんと 知っている
2週間目
目が あいた
耳も あいた
まだ よろよろして あるけない
1か月
おすわりができる
ほら、ほえてるよ !
はじめて あるく
歯が でてきた !
かあさんいぬは あまり おっばいを のませなくなる
母さんのそばで なくても ねむれる
こいぬたちは あそぶ
かあさんと よその いぬと みんなと あそぶ
2か月たった ソーセージ
きょうから ほんとに わたしの いぬ
これからは いつも いっしょ。
いっぱい いろんなことして あそぼうね。
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白黒の写真絵絵本です。
出産と生まれた時の様子、2週間目、1か月、2か月後のこいぬの様子を写真に撮りました。箱から脱出(上の写真)には、ユーモアを感じます。
羊膜に包まれて、生まれるあかちゃんいぬ。生まれた時は、目が見えません、耳も聞こえません、歩くこともできません。子どもには、少しびっくりする事実かもしれません。かあさんいぬが、守り、育てています。でも、1か月後に歯が生えてくると、かあさんいぬは、あまりおっぱいを のませなくなります。自立の一歩です。
おかあさんいぬは、ダンボールで出産しています。そこは、安心できる場所であり、赤ちゃんが這って外に出られないようにするためです。(「みんなのどうぶつ病気大百科」)
あかちゃんいぬは、もうそれだけで、かわいい存在です。守ってあげたい気持ちになります。
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※『こいぬがうまれるよ』 ジョアンナ・コール作、ジェローム・ウェクスラー写真、坪井郁美訳、福音館書店 1982年 (2024/4/13)