森のなかの どうぶつたちの 楽しいおしゃべりです。
15の話があります。
登場人物たち
キツツキ、アオガラ、カッコウ、ホシムクドリ、トガリネズミ、ヘビ、ヒタキ、カケス、カッコウ、フクロウ、オオタカ、リス、ヘラジカ・・・
たべもの、子育て、生きる知恵、自慢話、生活を語っています。
アオガラの話です。
巣のなかで アオガラの ヒナが いいました。
「あたしたち にんげんでなくて アオガラでよかった。
にんげんの こどもは かわいそうね。
ごはんを 1にち3かいしか もらえないんだもの。
うちのとうさん かあさんは 1にちに なんびゃっかいも
ごはんを はこんできてくれるの」
表紙のリスの話(「りすの ふゆごもり」)です。
「リスさん どうして 巣に とじこもっているんだい?」
「だってわたし さむがり なんだもの・・・
いりぐちには コケをつめて すきまを みんなふさいだの。
だから おうちの なかは ぽっかぽか」
「とじこもっていたら たべものに こまるでしょ?」
「だいじょうぶ。
ふゆが くるまえに キノコを ほしておいたの
クルミや ドングリも ためてあるから
ふゆは そとにでなくても へっちゃらよ」
「おしゃべりな もり」は、「おしゃべりな どうぶつたち」のはなしです。会話が中心の文章です。人物を変えて、このような会話が、ページごとにあります。語り手のことばは、ほとんどありません。
会話中心ですから、文章が、とても生き生きしています。読者は、どうぶつたちの会話を、わきで聞く体験をします。
N.チャルーシナの絵は、『どうぐはなくても』(福音館書店)でも紹介しています。絵を見る楽しみもあります。
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※『おしゃべりなもり』 E.シム、N.スラトコフ作、N.チャルシーナ絵、田中友子訳 福音館書店 2005年 (2024/2/22)