ふるはしかずおの絵本ブログ3

『真夜中のちいさなようせい』 

うつくしい絵のファンタジーの絵本です

   

      

ある 真夏の 日

熱に うなさされる 男の子を

ママが 看病しています

ママが つかれて うとうと すると

男の子の まくらもとで

ちいさな 声が します

   

 「あたしたちが ママのかわりに 

  かんびょう してあげる

   

 「だれ・・・?」

    

 「わたしたちは ようせいよ

      

妖精たちは、ママを見て いいました

    

 「しばらく あわないうちに すっかり ママらしくなって

   

 「ぼくの ママを しってるの?」

   

 「もちろんよ」

   

 

妖精たちは、ママの ちいさい頃の あそび仲間

いつも いっしょに あそんでいたのに

すこしずつ・・・はなれて いってしまったの

   

 「この ゆびわを みたら

  あたしたちのことを おもいだすかしら

   

妖精の ひとりが 花の指輪を 男の子に わたしました

   

 

男の子の熱が さがりました

ママは 花の指輪を 見つけました

 (ママは、絵の中で、子どもにもどっています。下の絵)

   

 「なつかしい

   

 「おひさしぶりね、げんきだった?」

  

 「まあ、あなたたちが かんびょうしてくれたの?」

    

  

その夜、ママと 男の子と ようせいたちは

たのしい時間を すごしました

    

            

シン・ソンミさんの美しい絵です。

民族衣装のチマチョゴリ、ママと男の子と妖精たちの仕草、髪の毛まで、ていねいに描かれています。うつくしく品のある画面が、ファンタジーの世界につくります。妖精たちにくわえて、子ねこも描かれています。絵のなかで、子どもの頃にもどったママは、「いっしょに あそぼ」と男の子と妖精たちと遊んでいます。

        

絵に余計なものがありません。ストレートにこの世界をつたえます。

         ・・・

※『真夜中のちいさなようせい』 シン・ソンミ絵と文、清水知佐子訳、ポプラ社 2021年 (2026/2/26)

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